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ダンガル きっと、つよくなる / दंगल (Wrestling Competition)

この作品の日本公開を待ちきれず、2月にグラスゴー行きのエミレーツ機内で観た。やっと日本公開されたので、大きなスクリーンで観られた。嬉しい。
(ダサい邦題とポスターはみなかったフリをして、許す)
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(C)Aamir Khan Productions Private Limited and UTV Software Communications Limited


インドにおける
父権主義、夢、経済力、田舎、家族、"女性らしさ"、男女格差、食習慣、行政、拝金、スポーツ振興、女性アスリート育成、選手強化、愛国、国威、権威、規則、尊厳、ほかにも…えーっと、あれやこれや。インドのいろいろが、2時間49分間にぎゅうぎゅうと詰め込まれているように見える。
それでしんどくならないのは、かつ、映画の"娯楽"としての役割をきっちりこなしているからか。

私はインド人でもレスリング選手でもないが、観ているうちに、パパと一緒にぎゅうーっと握りこぶし作って振り上げちまう。
o(^▽^)o


振り返って、現実。
世界中では、良い事・悪い事どちらもうんざりするほどの現象があふれかえって混沌としているが、試合場は結界。
国・民族・宗教・血縁・政治・経済・etc.の壁を越えて、国・民族・宗教・血縁・政治・経済・etc.を背負いながらも結局は己の身ひとつを以って自分だけを頼りに闘う。
その事実について、
国・民族・宗教・血縁・政治・経済・etc.の大儀とやらの下で、過剰に劇的な語りや無暗な難癖をつけられてしまうのを、私はあんまり見たくない。感動することもあるんだけれど、次の瞬間には鬱陶しい感触もある。
まぁ、現実はたいへん厳しいのですが。

かなり様相が異なる世界に属して試合している自分も、たまにちょっとした壁・語り・難癖みたいなものに遭遇する。この事は好かない。なんだかな。


by snowy_goodthings | 2018-04-24 22:55 | 鑑賞記

シェイプ・オブ・ウォーター / THE SHAPE OF WATER

日本の映画興行業界では"若く美しい男女のロマンス"作品じゃないと多くの観客に受けないっぽくて、気づいたら家から歩いて行ける映画館での上映は終わっていた。酷い、早すぎる。
だもんで、深夜にばびゅっとべーゔぇで第一京浜を北上して川崎で観た。
掛けてくれたCINECITTA'は素敵だ。古びてきたけれど、客席からスクリーンが近くて視覚いっぱいに映画を観られる。此処にはCLUB CITTA'もあるしTower Recordsもあるし。

良い印象も悪い印象も沢山あったんだけれど、全部を抽象化するとこの一言かな。
綺麗だった。
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(C)Twentieth Century Fox

by snowy_goodthings | 2018-04-15 02:10 | 鑑賞記

リメンバー・ミー / COCO

安心のPixar映画。この邦題はぎりぎりOKなんだけれど、原題のクライマックスで「あぁっ」と思わせる仕掛けが素敵だ。


昨年11月のLA遠足の途中、街角でビルボードをみかけて「観たいなぁ」と思ったんだ。
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この頃は、ハリウッドから広がった"騒動"ことセクシュアル・ハラスメント弾劾がぐらぐらと沸騰していた最中。
Pixarさんも例外ではなくって、Johen Lasseter が"不適切行為"を理由に休職すると発表されたのは、日本帰国後ちょっとしてから。その発表はこの作品の全米公開直前だったらしい。
それが何か意図・意味あるのか、象徴的に事例化したハーヴェイ・ワインシュタインやケヴィン・スペイシーと何がどう同じ・違うか、罪の深い・浅いはよく解らない。

"作品とその作り手とは別" とか "芸術家は聖人ではない" は当事者ではない人間にとっては真っ当な事実であるし、"虐げられた者の憎悪" とか "辱められた者の悲嘆" は当事者である人間にとっては決して消えない事実なんだと思う。そのくらいの想像は傍観者の分際である自分にだってできる。
だから何をする?
その現場に居合わせて、見て見ないふりをしたんだったら罪だ。当事者の一員として。
そうでないんだったら、できる事はあんまり無い。
通りすがりの立場でトラブルの現場に遭遇したとき、"弱い"がわをかばうのは自分もできそうな気がする。
でも、"弱い"がわに立って"悪い"ほうに向かって石を投げることを自分はできる気がしない。それは、善悪の判断とは別の行為だから。


閑話休題。


El Santo ぉおおおおーっ! ヘ(^o^)/
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(C)Disney/Pixar

by snowy_goodthings | 2018-03-28 23:10 | 鑑賞記

Padmavaat

インド本国では2017年12月1日に公開予定だったものが上映反対運動・検閲により
2018年1月25日に延期となった新作を、日本でほぼ同時の今日観ることができてしまうという幸運。
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インド人のご家族連れ達に囲まれながら、海老名なのにインドにいるっぽい錯覚を覚えながら鑑賞。

英語字幕がえらいざっくりしていて、
台詞や歌の細かい機微はさっぱり解らなかったけれど、飽きる暇なく約3時間があっという間に過ぎていった。
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映画の下敷となっているのは、16世紀のイスラム神秘主義スーフィーの詩人
Malik Muhammad Jayasi による叙事詩「Padmavat」。
この詩人が生きた時代よりもさらに2世紀前にあった、
14世紀初頭に北インドを支配していた"第二のアレクサンダー大王"こと
イスラム教ハルジー朝のスルタン、アラー・ウッディーン・ハルジーによる
ヒンドゥー教メーワール王国(現在のラジャスターン州)首都チットールガル城塞の包囲戦について
物語ったもの。ただし、タイトルロールの王妃 パドミニは史料には存在しないことから、
後世の詩人が創作した"伝説"である…というのが歴史家達の定説らしい。
  現在、チットール城塞は丘隆城塞群のひとつとして
  世界遺産に登録されているから
  旅先として興味を持ってちょっと調べれば、
  あっさりこの伝承を知ることができる。(行ってみたい)

創作された"悲劇の王妃"の映画での描写を巡って、あんな物騒な争乱が起きたの?

"多様性"とは、寛容の賜物ではなく不寛容の鬩ぎ合いの結果なのかしら。
そうやってざっくりとした結論に飛びついて判断停止するのは間違っている気がするのだけれど、
この映画を巡る主義主張の応酬は、複雑。
構造を把握しようとしても、あっという間にこんがらかってしまう。だから、諦めた。
それぞれの信念に真摯であるが故に起きた事態であったと、良いほうに受け取る。
あぁ、結局ざっくりとした捉え方しかできなかった。

で、映画。
冒頭に "この映画は Sati を賛美も支持もしない" という趣旨の宣誓が呈示されたけれど、
その言葉に強い思想・意思は感じられず。
ただ、現在の価値観とは随分と違う(いや、現在も?)、古い叙事詩をそのまま描写した…
という無邪気さばっかりが伝わってきた。それが自分の印象。

ただただ、絢爛豪華で美しい。
誇り高さと欲深さとの闘いは、痛ましい葛藤など感じさせずあっけなく終わるものだから、
「オデッサの階段」のようなクライマックスを"綺麗"とか勘違いしてしまった。ちょっと、危うい。
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(C)Bhansali Production

事前にがっつりと重たい上映反対運動・検閲のニュースを見聞きしちゃったせいかな。
映画そのものについて、観終わった直後の印象はあっさりとしている。

強いて穿った見方をするならば、興味深かったのは
敵味方いずれの女性達も、たいへん魅力的に描写されていること。
そして、男の戦い方と女の争い方は違うということ。
男らしい"勝利"や"強さ"への欲望を、女が情け容赦なく焼き尽くして振り払う。
  この展開は昨年末に観た「バーフバリ」と似ている。焼く対象は異なるが。
これらを現代のなにかに符合させて捉えると、印象はぐっと重くなる…かしら。どうだか。


*


以下、
この映画について見聞きしたニュース。折角なので、いくつかメモ。


BBC.com
22 January 2018
Padmavat: Violence after India top court lifts ban on film
Protesters in India's Gujarat have blocked roads and caused local bus services to be suspended, after the Supreme Court cleared the release of controversial Bollywood film Padmavat.


BBC.com
24 November 2017
A body has been found hanging outside a fort in the northern state of Rajasthan along with a warning note that mentions controversial Indian film Padmavati.

Hindustan Times
24 January 2018
Padmaavat and the long trail of controversies: A timeline of obstacles the film has faced
Padmaavat, which was earlier named Padmavati, has been a bone of contention between Rajput groups and the filmmakers. Director Sanjay Leela Bhansali’s film ran into trouble right from the beginning when he started shooting in Jaipur.


BBC.com
25 January 2018
Padmaavat: Why a Bollywood epic has sparked fierce protests
The controversial Bollywood epic, Padmaavat, has prompted months of protests across India.


Hindustan Times
26 January 2018
Padmaavat movie review: Sanjay Leela Bhansali’s film does what Karni Sena wanted to do
Padmaavat movie review: Sanjay Leela Bhansali’s film is projected as a clash of ideas about love and war, and how they hold different meanings for different people. The film has Deepika Padukone, Ranveer Singh and Shahid Kapoor in lead roles.


Hindustan Times
29 January 2018
Deepika Padukone on the women power in Padmaavat: I find her journey so relevant today
In a long letter to filmmaker Sanjay Leela Bhansali, Swara Bhaskar accused Padmaavat of making her feel “reduced to a vagina”. Deepika Padukone has now claimed the film “looks at the power of women”.


Hindustan Times
06 February 2018
The movie stars Deepika Padukone in the lead role of Rani Padmini. Shahid Kapoor essays the role of Maharawal Ratan Singh and Ranveer Singh portrays Alauddin Khilji, the 13th Century ruler of the Khilji Dynasty.

etc...




by snowy_goodthings | 2018-01-27 18:05 | 鑑賞記

スター・ウォーズ 最後のジェダイ / Star Wars: The Last Jedi

'Star Wars'はEpisode:Ⅳ~Ⅵと'Rogue One: A Star Wars Story'があればお腹いっぱいです。
※Episode Ⅰ~Ⅲは未見だから、全部を観たら印象は違うのかもしれない

世界中から、続編を期待されて結末を拒否される作品を製作することは大変だろうな…とか、自分が想像しても仕方が無いことを考えつつ。
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(C)Lucasfilm Ltd.

そういう前提で観たので、チャンバラごっこが自分の嗜好にまったく合わず途中で嫌になったのだが、
キャストロールの1番&2番のふたりの行く末を見届けたくってなんとか。

でも、観終わった時の心持ちは前作より良かったかな。
たぶんそれって、キャストロールの1番&2番のふたりが遣りおおせたからだと思う。
愛着が無いと、この作品群は難しい。


by snowy_goodthings | 2018-01-04 00:25 | 鑑賞記

バーフバリ 王の凱旋 / Baahubali 2: The Conclusion

祝、吉祥開運ロードショー。2017年の映画鑑賞は、王を称えて終わり。

美しいもの・醜いもの、どちらも等分に出し惜しみなく情け容赦なく突っ込んでくるのは、前編と同様。
その結果、できあがった映像の絢爛豪華な有様は前編よりも過剰。
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(C)ARKA MEDIAWORKS PROPERTY

大変失礼な物言いを書いてしまうが、
2017年に観た他の映画作品の記憶が霞んでしまった。おそらく、この次に観る映画作品も霞む。どうしてくれようか。


インド映画については、
'Padmavati' 公開延期とか、ぽろぽろと気になるニュースを見聞するけれど、
(政治と宗教と国家と民族の問題は、此方の拙い理解を超える)
"表現"への限界知らずな欲求のすさまじさについて、「好き」「嫌い」なんざ問答無用で称賛するべきだと思っている。


by snowy_goodthings | 2017-12-31 23:30 | 鑑賞記

パーティで女の子に話しかけるには / How to Talk to Girls at Parties

これ、パンクの皮を被った古式ゆかしいジュブナイルSFだよ。
"Punk"という言葉はものすごい回数、聞いた気がするけれど、全然違うお話。
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(C)COLONY FILMS LIMITED

はるか昔に見覚えがある、NHK「少年ドラマシリーズ」のような雰囲気。良い。


*


おまけ:
帰りにタワーレコード渋谷店に寄り道したら、
Record Store Day Black Friday 2017 の名残り(余り?):'Guardians of the Galaxy Baby Groot Picture Disc' に遭遇。
もう在庫なんざ無いと思っていたから、嬉しいぞ。お店に行く醍醐味って、こういう事かな。
それと、George Enescu の交響楽を1枚、衝動買い。演奏はBBC Philharmonic Orchestra だって、
ロンドンが拠点のThe BBC Symphony Orchestraではなくて、サルフォードが拠点のほう。BBCはグレートブリテン各国に楽団をお持ち。
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帰ってきたら、アメリカからRecord Store Day 2014の名残り(余り?):Peter Murphy 'Hang Up' が届いていた。
嬉しい物事とは、重なる時は重なるものであるらしい。

全部一気に聴いてやるっ。




by snowy_goodthings | 2017-12-30 16:20 | 鑑賞記

オリエント急行殺人事件 / Murder on the Orient Express

1974年の映画が無かったら、たぶん傑作。←すんごい意味の無い「〜たら、〜れば、」な感想。
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(C)Twentieth Century Fox Film Corporation

ケネス・ブラナーの大車輪な仕事ぶりが見事。



by snowy_goodthings | 2017-12-29 23:50 | 鑑賞記

女と男のいる舗道 / Vivre sa vie: Film en douze tableaux

稽古納めと仕事納めをして、やっと映画を観に行ける時間ができたのだが、
"観たい" と思っていた秋封切りの作品は悉く上映終了していた。がぁーんっ…まぁ、
"観たい"と思った時に行動を起こせなかったのは、縁がなかったというか、その程度だったというか。要するに諦めろって。

だもんで、家で映画鑑賞。
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掴みどころが難しい。それでも良いかって思った途端に、ぽいっと置き去りにされるように終わった。
あらららら…


by snowy_goodthings | 2017-12-28 20:00 | 鑑賞記

ジョン・ウィック チャプター2 / John Wick: Chapter 2

前作がやり過ぎなくらいに愉しかったから、
続編って必要なんだろうか?…と、ちょい疑問を感じながら観たんだけれど、面白かったです。
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(C)Summit Entertainment, LLC.

タイトルロールの主人公が「最強」と呼ばれるのは、彼ともう1人の登場人物だけが
躊躇なく人間の頭に照準を合わせて撃ち抜けるからじゃなかろうか?
…そんな不文律があるに違いないと、勘ぐりたくなる。
主人公はワンワンの躾が最高に上手だとは思ったが、組み手の格闘は最高に強靭とは思わなかったもん。
(^"^;
まぁ、でも、この虚構世界には几帳面な掟と約束がいくつもあって、誰もがそれらに従っているから。
「最強」な設定なんだろう。きっとそうだ、そうに違いない。
(^"^;

破天荒でところどころ都合が良いバイオレンスばっかりなお話なのに、
お上品に意味ありげに観ていられたのは、
たぶん面倒臭い決まり事と手続きがところどころ挿し入ってくるから。

制作が決まっているという続々編やスピンオフでは、
この虚構世界がどう変わるのか、それとも変わらないのか。
続編なんて…とか愚痴りながら、でも観ると思う。たぶん。



by snowy_goodthings | 2017-07-28 23:55 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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