Jesus Christ Shingou Star

毎年6月の第一日曜日に開催される奇祭(奇跡の祭?奇妙な祭?)「キリスト祭」を見るべく、朝8時前に十和田湖を出発。
これが旅の第一の目的であります。

目指すは、戸来村(現:新郷村字戸来)にある、キリストの墓。
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ゲストハウスの真ん前を通る十和田道(国道103号線)から国道454号線に入って、道なりにまっすぐ(実際はつづら折りに曲がりくねっている)山・里を50分くらい走ったら着く…筈だったのだけれど、迷ケ平を抜けて道が広くなった戸来嶽から先は「全面通行止め」で封鎖されていて進めない。

えーっ!
此処に来るまで、そんな看板なんざ見かけなかったぜ。
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クルマのナビも、オットに持たせた我がiPhoneのGoogle Mapも、そんな交通規制があることをまったく認識していなかった。
仕方が無いので、封鎖バリケードの手前で右折して県道216号線に入るんだけれど、さきほどから頻出する「クマに注意」の看板がおっかなくて、一時停止して地図を見ようって気になかなかなれない。
今日も良いお天気で、山菜採りに来ていると思しき路上駐車のクルマを頻繁に見かけはするが、この辺りは何年か前にクマがヒトを襲った地域だと思う。一昨日も昨日も、"地元の話題"として「クマが人里近くで出没することが増えた」という話が出たばかりだし。
青森県庁(https://www.pref.aomori.lg.jp/index.html
最終更新2018年4月25日
クマに注意してください!

人間とクマとがお互い体ひとつで対峙したら、強いのは森の主さん。
アイヌの人々にとって、クマは"神"。"山親爺"って呼び名もあるけれど、あれって内地から北海道への開拓民が付けたとかなんとか…その認識で正しいっけ?
北海道に住んでいた頃、ヒグマの恐ろしさを脅されるように教えられたし、めちゃくちゃ記憶曖昧なんだが何処かの牧場で巨大な豚が人間の大人を襲っているのを見たし、今は死んでいる我が父が「子供の頃、家で飼っていた馬にバカにされた」とか話をしていたし。
人間と動物との関係って、お互いに恐怖や緊張を伴いながら"生きるか死ぬか"とか"食うか食われるか"とか"意思疎通する努力をする"とか"信頼関係を築く"とか試されるものだって腹を括ったほうが、いろいろ腑に落ちる。それぞれが、それぞれの存在としてこの世に生を受けているんだから。
…って、自分は考えているけれど。ヒトが他の種に対して、知恵や情を使う態度は素敵な事です。ただ、そのときに動植物を"護る"って態度は、なにか足りていない気がする。その上から見下ろす感は、なんなのだ。
しかしながら、人間よりも"強い"生物が存在しない国・地域の人々はまったく違うように考えるのかもしれない。それって人それぞれだし、たぶん自分にはずっと解らなかろう。


閑話休題。


1時間くらい余裕をみて早く出発していて良かった。
道の選択肢は今目の前にある県道1本しかない。何処かで左折=北上できる道を探そうと思いながら走っていたら、Google Map が「1/4マイル先を左後方に曲がれ」と突然喋り出す。それに従って曲がった道は、田んぼや畑に囲まれた細い道。トラクターとすれ違ったりしながら、お仕事をする方々のすぐ横をすり抜けたりしながら、本当にこの道で良いのかしらと疑い始めたら、ぽっと、国道454号線通行止め区間の東側に出た。そこからはただ真っ直ぐ走るのみ。


着いた。
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が、想像していた"田舎のお祭"とはずいぶん違った雰囲気が漂う。通行車両の整理をする警察・駐車場への誘導をする黄緑色ヤッケの役場スタッフがずらっと並んでいて、ちょっと物々しい。
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観光客である我々は「臨時駐車場」なる空き地に誘導されて駐車。
もとからある駐車場には「招待者駐車場」として、黒塗りのクルマが続々と到着する。後部座席からは"先生"っぽいおじさまが降りていらっしゃって、胸に大きな花章を付けて慣れた足取りで坂を上がっていかれる。我々も式次第を貰って、ついていく。
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「キリストは、にっぽんでひゃくろくさいまでいきたんですって」「あれがおはか」←棒読み
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私からは説明できませんので、Googleで「青森県 キリストの墓」で検索してください。
なお、此処がある戸来(へらい)村こと、新郷村の行政WEBサイトにもちゃんと載っています。
村民みんなが健康で明るく心豊かな長寿の村 新郷村(http://www.vill.shingo.aomori.jp
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2004年にはイスラエル国エルサレムから石版(なんと書かれているか、ヘブライ語は読めない)が寄贈されて、その除幕式には当時の駐日大使が参列したそうです。
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お祭りは、新郷村長のご挨拶と来賓である青森県知事(の代理)からの祝辞で始まり。
青森県は訪日外国人のべ宿泊客数が過去最多を更新して東北地方でトップであるとか…そういうお話を伺って、私の頭の中はなんだかお仕事っぽくなる。違います、休暇で来たんですってば。
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神道に則り祝詞奏上。もろびとこぞりて、かしこみかしこみ。
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そして、玉串奉奠。
来賓である背広姿の角張った肩書きの方々から始まって、「月刊ムー」編集長も登場。神の子の前では、政治もオカルトもなにもかもが平たく等しい。
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遠くから眺めているだけでおめでたい心持ちになった、田中獅子保存会さんの奉納舞。たてがみで顔を隠したお獅子が、腰低く動く有様に見惚れた。良い物を見たって書いたら、偉そうになっちゃうかな。でも正直な感想。
来賓の方々が「ご利益ありそうですね」と嬉しそうに獅子に噛まれていた。
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村のお祭りっぽく「短歌ポスト入選歌表彰式」というイベントもあって、とうとうお待ちかねの瞬間がやってくる。
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奉納舞「ナニャドヤラ」。キリストの墓の周りを、誰も歌詞の意味を知らない歌に乗って盆踊り。これは、仏教か原始宗教か。もうわからない。
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最後は観光協会会長がご挨拶されて、りんごジュースの乾杯で締め括り。
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Vedi AOMORI poi muori.

此処を知らずに、日本を知っているなんて言ったらいけない。
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ナニャドヤラは"日本最古の盆踊り"とも言われていて、旧南部藩の地域に広く伝承されているんだそう。
後日、仕事で調べ物をしていたら
青森県・岩手県の県境を越えた「北緯40°ナニャトヤラ連邦」なる地域信仰、もとい、地域振興の取り組みがあるというのを知った。面白い。
八戸市
岩手県

各地に伝わるナニャドヤラの踊りを眺めながら、伝承館に行ってみよーう。
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「もうせいしょをしんじません、むーをよみます」「ろまんはしゅーきょー・こっきょーのかべをこえるのだ」←棒読み
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あわわわわ…恐るべし、竹内文書。


*


キリストの墓を訪れたなら、キリストっぷへ立ち寄るべし。
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ミニストップじゃないです。此処にはソフトクリームはありませんから。
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炙り餅があったから、頂きました。お味は胡麻・ねぎ味噌の2種類で、これはゴマ。おいしゅうございました。
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駄洒落が効きすぎたお土産が沢山あります。買っちゃったよ。
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たまたま隣に座った方から「クルマだったらすぐですよ」と教えて頂いて、神秘の山・大石神ピラミッドへ。
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これは、日本最古のピラミッドだそうです。「方位石」「太陽石」「星座石」「鏡石」と名付けられた石が"置かれた"場所だそうです。


神秘に正解はない。ロマンは時空を超える。
私は自分が生まれた国について、まだなにも知らない。かなり盛りぎみに、思い知った。



by snowy_goodthings | 2018-06-03 13:30 | 旅行記


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by Yukiko I. N.

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