ペルシャ猫を誰も知らない / No One Knows About Persian Cats

またしても本棚整理。
滅多に映画パッケージを買うことはないようにしていたつもりなのに、いくつも溜まっていた。しかも、買って安心しちゃって、観ていないという為体。


今日、適当にひっぱり出して観たのは、これ。
様々な"表現の自由"が厳しく規制されたイランという国で、音楽活動に情熱を傾ける表現者達のお話。
17日間のゲリラ撮影によって作られた映画は、ドキュメンタリーのようでもあるし、創意工夫を凝らしたミュージックビデオにも見える。
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2009年のイランにおけるアンダーグラウンド音楽シーンを通して、首都テヘランの日常生活を垣間見た気分。
この映画で見えた事物がイランの全部ではないことは理解しつつ…
"自由"や"幸せ"を謳歌できない境遇に抗う姿と裏腹に、自分達が生まれた国・土地とそこに住まう人々への逃れようもない愛情みたいな温かさがあるように思う。それって、登場する誰もが演奏許可が下りない絶体絶命に近い状況にいながら、楽器を持ち続けて歌を作り続けるしたたかさを持ち合わせているからかな。暮らし向きは決して貧しくなさそう。

だから、結末には驚いた。映画撮影終了後に監督とふたりの主役はイランを離れたという事実とも重なるんだけれど…そうしなければならない作品にはみえない。
何故?そういう国だから?そういう宗教だから?そういう体制だから?そういう人種だから?そういう地政だから?

…という具合に、この映画に対する"理解しづらさ"が、中東地域に対して感じる"難しさ"に繋がっていく。
でもさ、
難しいんだけれど、知らないままでいるよりも、ちょっとでも知ったほうが良い。
そして、自分が知っている事は全部ではないのだから、それでなにもかも解った気になったらダメなんだけれど、それを自分はできるのか。
自分と異なる存在に対峙したとき、同意/非同意・好き/嫌いetc.いずれであっても、相手が存在することについて「寛容」でいられるのか?どうだろう?


*


あ、ネタバレしない範囲で。「Rickenbacker さえあれば…」って台詞がけっこう響きました。その欲望には力強く共感する。
(^o^) オレだったら、Model 4003 Jetglo が欲しい。
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ちょーう端麗だもん。←変態、もはや弾けなくなって久しい。




by snowy_goodthings | 2018-05-20 01:00 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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