Queen's Cross Church

地下鉄 St Georges Cross SPT 駅で降りて地上に出ると、土地勘がない哀しさ、
東西南北が判らなくなったんだけれど、道の向こうに昨日グレンゴイン蒸留所へ向かう
路線バスからMaryhill Rd沿いに見かけたモリッシー先生のポスターを発見。
目印になると思って、覚えておいたのが良かった。

ポスターをめがけて道を渡ったら、ひたすら北上。
車の交通量は多いけれど歩行者があまりいない通りを歩くこと20分くらい、
Gascube Rdと合流する交差点の向こうに目的地が見えてきた。

Charles Rennie Mackintosh巡り、4箇所目。
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教会という境界空間(←用語の使い方を間違えている)を
苦手とする自分が来たかった場所です。

Queen's Cross Churchは、1899年に完成した
聖マタイ自由教会(20世紀初頭にスコットランド国教会に統合されている)の建物。
その設計を受注した設計事務所がHoneyman and Keppieで、
設計を担当したのがCharles Rennie Mackintosh。
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エントランスのドアは鍵がかかっていて、インターホンを鳴らすと解錠してもらえる。
ガラス扉の向こう、人が来る気配はないけれど入っていいのかな。入っちゃえ。

短い廊下を抜けると、目の前に身廊が広がる。
あぁ、あの青いステンドグラスを見たかったのです。
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…と、そこに背後の資料室から白髪のマダムが現れてご挨拶。
「入館料として、大人は£4、学生は£2頂くの。貴女は£2かしら。」と
言って頂いたのですが、正直に
「いいえ、私は会社員だから」と答えて£4を支払った。

そういや、アサメシ食べたWillow Tearoomでもマダムに「お嬢さん」みたいな
呼ばれ方したような気がする。
欧米において日本人は実年齢よりも若く捉えられがちだというが、
オレは何歳くらいに見積もられているんだ?大丈夫か?
(^_^;

マダムは「ご案内しましょうか」と言ってくださったけれど、
「自分のペースで眺めたい」とお願いしたら、
何処に何があるか、2階のギャラリーへの階段は2つある、
1階奥のホールではコーヒー無料サービスをしているから利用してほしい、
後ろの資料室ではお土産を販売している、などなど
ざっと説明してくれたら、「ごゆっくり」と放ってくれた。
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身廊の真ん中あたりの席に座って、
後から来たアメリカ人一家が内陣を熱心に見ているのを眺めていたら、
またまた資料室から、今度は聖職者然とした黒服に身を包んだ
えらい面相の良いお兄さんがやってきて、
「貴女、日本から来たの?」と
A3版の紙裏表に建物の由来・解説と図面・写真が載った説明書きを頂いた。↓
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スペイン語訛りの英語で、ご丁寧に「これ、日本語だよね?読める?」と訊かれる。
はい、読めます。ばっちりです。
お気遣い、ありがとうございます。(^-^)
自分だって、もしこのお兄さん相手に同じシチュエーションに遭ったとしたら、
スペイン語とポルトガル語の表記の区別とかつかないですもん。気になりますよね。

日本語のガイドブックにはこんなに詳細な説明は書かれていないし、今ここで
見たもの全部をメモしたり名前や年代を覚えこんだりできないから、
これは嬉しい。
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どっしりと角張った構造の中に
柔らかい曲線の装飾が施されていて、やさしい印象。
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立ち入れる場所は全部足を踏み入れて、眺めまくる。
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いつのまにか、
後から来たアメリカ人一家はもう去っていて、見学者はオレ1人となる。
存分に見て回れるじゃないですかっ。
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この窓、素敵。
ライトは何時のモノだろう…建造当時とは違う物でしょうが、
曲線が窓枠とシンクロしていて、良い雰囲気。
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壁の装飾の曲線、ドアのガラスの透明度、どれもこれもトキメく。
ここにあるモノすべてが愛おしい。
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2階ギャラリーから、祭壇への眺めはこんな感じ。
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現在は教会としての役割は終えているそう。
だもんで、自分でもちょっと居心地良いのかな。いくらでも座って眺めていたい。

いや、
神聖な場所であるのは変わらないか。
ちょっとした緊張感を覚えたりもするから。
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1階に降りて、奥のホールへ。
天窓を支える梁の透かし彫りが、very Mackintosh!
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こちらの部屋は教区の人々が集まる集会所みたいな場所だったらしい。
壁板は20世紀後期に復原工事が施されて、新しくなっている様子。ぴかぴかです。

"マッキントッシュの椅子"
これを見ると、昔のスコットランド人ってそんなにガタイは大きくなかったのかな。
そうそう、
今日まで出会った地元の人々。男性はさておき、
女性は私(現在164cmくらい)と同じくらいか低いくらいの方が多い。あれ?
ピクト人、ゲール人、ブリトン人、アングロ・サクソン人、ノース人、etc.
世界史で勉強したキーワードをあれこれ並べてみるけれど、だからなんなんだ。
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現在は来訪者のカフェスペースである。
業務用のコーヒーメーカーの横に、重いケーキとか軽いビスケットとか
お茶請けのお菓子が2〜3種類置かれていて、セルフサービスで頂ける。

空腹ではないので、アメリカーノだけ頂きながら、
マッキントッシュ・ソサエティによる解説ビデオを鑑賞。
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そしたら、また先程の黒服のお兄さんが入口に姿を現し、
「ねえねえ」と手招きされた。

「これ、日本語ですよね」と、見せてくれたのはこれ。↓
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愛知県美術館で1998年夏に開かれた
「マッキントッシュ 40脚の椅子・復刻展」のポスター。
綺麗に額に収められて飾ってある。

「ほら、この椅子はホールに飾ってあるのと同じでしょ」とか、
容姿も態度も神父さんらしい、お兄さんの気遣いに恐縮。

お土産にポストカードとかマグネットとか買って、
簡単にお礼を述べて辞去。


イギリスに建つ教会の外観って、青森ねぶたのように
正面と背面とでぜんぜん違う印象である事が多いけれど、それって
そういう様式なんだろうか。

大通りから見た時はすっきりとした四角い積み木に見えたけれど、
反対側は、ファサードが不規則に入り組んで荒波が
ぶち当たって砕けた断崖絶壁のようだ。
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絵本に出てくるお城のような塔に、
ケルト十字架みたいな丸を抱いた十字架。
えーっと、ここはスコットランド国教会の教会だったから…うぅ、
キリスト教についてリテラシーの不足を思い知る。
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場の雰囲気には、
苦手というか遠慮したい気持ちびしびしだったけれど、素敵な空間でした。
予定していた以上に長居していましたもん。




by snowy_goodthings | 2015-03-20 13:45 | 旅行記


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by Yukiko

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