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厨房で逢いましょう / Eden

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"曲者の天才シェフが平凡な主婦に恋をする、ちょっぴりほろ苦いラブストーリー"
と、コピーが謳っているから、ロマンティックで現代の童話みたいなお話かと
思ったら…全然違った。

笑える事は笑えるが、不快感・違和感もどっと来る、ドイツ・ジョークな映画だった。
確かにさ、昔の童話って、ワガママなお姫様・王子様がたくさん出てくるけどさ。 (^_^;

美しいが、自分の感情には正直で周囲の人達の感情には鈍感な主婦。
どこが平凡なんだ。
それなりにイカすが、哀れにも嫉妬深くて周囲の人達に当たりまくる主婦の夫。
気の毒だがキレすぎだ。
人との関わりが苦手だった大きな腹の料理人は、
彼らに関わって人生の転機を迎えてしまう。
変わっているようでいて、いちばん真っ当な大人だった。


最後は、ハッピーエンドというのか? (@_@;
だがしかし、善悪・正否の判断や解釈はさておき、笑えます。

客達が劇画的に堪能する料理の数々は本当に美しい。
鴨・鹿をさばく生々しいシーンには食欲の"業"ってのを考えてしまったけれど
(これに目を背けるのは食材に対し無礼な気がして真面目に見ちゃう)、
料理を素直に美味しそうに食べる女の子やワンコに、食事の"愉しさ"を感じたり。

Ist Hier das Eden für Narren?
by snowy_goodthings | 2007-09-23 23:00 | 鑑賞記

キサラギ

会社帰り、線路内人立ち入り・落雷・信号機トラブルでダイヤが
ぐっちゃぐちゃなJRに乗ってレイトショーを観に川崎へ。

「アイドル」という素材と役者陣の組み合わせがなんとも妙で、
興味があった…
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  (C) 2007「キサラギ」フィルムパートナーズ

あははははははははは (^▽^;

役者さん達はひとりひとりのお芝居が上手下手というのはどうでもよくて、
皆で醸し出す空気が面白かったです。

アイドルちゃんの設定が適当に時代錯誤・混合的に作られているけれど、
なんだかんだ、"今"の雰囲気なお話。
何十年後かに観たら、どんな風に思えるんだろう?



by snowy_goodthings | 2007-08-17 22:50 | 鑑賞記

レミーのおいしいレストラン / Ratatouille

Anyone can cook. And rat can cook, too.
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  (C)WALTDISNEYPICTURES/PIXARANIMATIONSTUDIOS

久しぶりに観に行った、ディズニー×ピクサー映画。

隣の席にいたおねーさんが「原題ままのタイトルのほうが良いのに〜」と、
連れの彼氏にぼやいていた。同意。

フランス人にとってラタトゥイユは、日本でいう肉じゃがみたいな"おふくろの味"的
位置づけだなんて、初めて知った。





by snowy_goodthings | 2007-08-10 00:15 | 鑑賞記

選挙

2007年ベルリン映画祭で話題となった「選挙」を観に、
渋谷のシアター・イメージフォーラムへ。
#イメージフォーラムは、ギャラリーのような佇まいの、小さいけれど素敵な映画館
#途中、すごい美味しそうな匂いがしたんだが、近所の食べ物屋さんからか? (^_^;

さて、映画。
2005年10月にあった川崎市議会補欠選挙に出馬した"山さん"の約2週間を追った、
"ドキュメンタリー映画"ではなく、"観察映画"だそうだ。
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政治的であるとか、風刺的であるとか、皮肉があるとか、狙った雰囲気は、全く無い。
なにか意図したメッセージを込める事無く、淡々と目の前に起きる光景をそのまま、
ありのまま繋いで見せてくる。

他の政党・団体からの対立候補者も含めて、何をしようとしていての選挙なんだか、
最初から最後まで曖昧、意味不明瞭。

"民意"という名前の地縁・しがらみにバカバカしさや滑稽さを感じる。
だけど、その印象って、私自身の頭の中にあった選挙に対して感じている違和感が、
映画の中で流れるいくつかの映像や言葉をきっかけに顕在化しているだけ。 (@_@; 

映画の目線は、ただただ静か。

ちょっと気持ちを変えてみれば、
センセイ・おじさん達に叩かれてもめげない"山さん"の前向きな姿が
すごく爽やかに見えてくるし。
登場する人々の中で唯1人、まっとうに政治的な発言をしている"山さん"の
家内さんはとてもトンガっていて格好良かったり。

…と、恐ろしくも面白い映画なのだけれど、手持ちカメラで撮影された
揺れながら走る映像は、三半器官がヤワな私には大変厳しい。 (^_^;
観ているうちに本気で目眩を起こしました。

ぐるぐるぐる〜帰りの東横線はしんどかった。

でも良いモノ観ました。本当。



by snowy_goodthings | 2007-08-09 22:00 | 鑑賞記

恋愛睡眠のすすめ / LA SCIENCE DES REVES

神奈川での上映予定は無いそうなので、しぶしぶ、渋谷まで観に行った。
でかけたのは東京23区に大雨洪水警報が出ている時だもんで、
渋谷駅からスペイン坂までいつもは憂鬱な道のりも今日は閑散として
歩きやすかった。
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で、映画。
むちゃくちゃ毒のある、しかし捨てがたい可愛らしさが満載な映画。

ガエル・ガルシア・ベルナル演じる主人公のメソメソぶりは、
病的というよりも病気。でも可愛い。 (^_^;

現実だったら「まずいだろう?!」な人物だけれど、憎からず思えるのは映画だから。
夢・妄想と現実との境界がごっちゃになったお話だけれど、
そもそも"現実"とされている世界の設定も微妙に非現実的だし。

それと、執拗なまでに台詞に下ネタを詰め込んでたたみかけてくるのは、
フランス人の趣味なのかーっ?

なにか引っ掛かる気もするけれど、おもちゃみたいな夢の世界での事だから
まぁ良いかって許してしまう。
図画工作のような世界は、本当に可愛いかった。なんかごちゃごちゃしてて。
105分間の愉しい現実逃避でありました。


あぁ、最後の最後。
ピアノの上が綺麗に片付いている事だけがえらい気になった。



by snowy_goodthings | 2007-06-10 14:00 | 鑑賞記

バベル / BABEL

会社帰り、オットと待ち合わせて映画を観に行く事にした。

なのだが、帰宅途中で寄れる映画館では、観たい映画をやっていない。
今いちばん観たい「恋愛睡眠のすすめ SCIENCE OF SLEEP」は渋谷でのみ上映。
横浜・川崎での上映予定は無いらしい。
こういう時、横浜って"東京の田舎"なのかと思う。ちっくしょー (^"^;
「クイーン THE QUEEN」も興味あるのだが、川崎の上映館での時間は夕方まで。
時間が全然合わない。
「ボンボン BOMBON」なら川崎でレイトショーがあるらしい♪…と思ったら、
来週末からだった。ダメだ。
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で、映画。
モロッコ・アメリカ〜メキシコ・日本と異なる舞台で、
座標と時系列が前後しながらも、最後は同じ瞬間に収束する展開が驚き。
素直に"すごい"と思うのだけれど、正直に"掴みきれない"とも思う。
かくかく動くアングルのカメラで、旧約聖書「創世記」バベルの塔以降の、
"お互いの言葉・真意が伝わらない"って事態を淡々と映し出される映像からは、
なにかひたひたと心に迫るものがあるように感じるのだけれど、
それが何であるかが自分の中でまとめきれない。

でも、有名・無名、メイン・サブいずれの登場人物達の折々の行動は、
それぞれに強烈な印象を残していく。
通行人みたいな位置づけの人でも、
その存在の意味をよくよく考えさせられる場面もあったり。


キャストロールが速いので、名前を見つけられなかったけれど、
モロッコのガイドさんのおばあちゃんが素敵だった。
字幕も出ないから、何を言っているかさっぱり分からないのだけれど、
それでも格好良い。
映画の基底を成す、"言葉が通じない、心が伝わらない"という枠組みを、
最初から超えててしまっている。すごい。

後から振り返ると、散文的に感想は色々出てくる。しかし、
やっぱり、まとめきれない。
by snowy_goodthings | 2007-05-11 23:00 | 鑑賞記

ブラックブック / Zwartboek

「黒革の手帖」ハーグ・レジスタンス編
みたいな映画だと書いたら、えらい語弊あるのか。
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「氷の微笑」も「ロボコップ」も「ショーガール」も、
どれも観た事がないけど、ハリウッドではそういった映画を監督していた
バンホーテンココアみたいな名前のバーホーベン監督が、故郷で久しぶりに
撮った映画。
#あ、主演女優さんのお名前がバンホーテンだっ


第二次世界大戦末期1945年、
ナチス・ドイツ占領下のオランダで、家族をナチスに殺されたユダヤ人歌手の
復讐を描いたサスペンス…というのが謳い文句。

サスペンスだから、かの戦争の凄惨さを嘆く作品ではない。
故に、ためらいなくこの言葉が使える→面白かったです。

男も女もいい死にっぷりだし、脱ぎっぷりだし。
内容が内容なので、お話にも映像にも、美しいという印象はほとんどなし。
とことん汚いモノは汚く表現されていて、気合入った情け容赦なさ。
赤裸々というか、なんというか…

展開は込み入っているからかもしれないが、
ヒトの描写はとっても大雑把。だから、良い映画っていうのとは違うのだが。

イスラエルのキブツだとか、足並みが揃っていない連合軍だとか、
"コミュニスト"って表現だとか、その他もろもろ。
乏しい現代史の知識を総動員して観ると、
エンターテイメントだけど、それなりに深読みもする。自分には
あんまり深くまでは読み解けないけれど。


by snowy_goodthings | 2007-04-07 12:40 | 鑑賞記

秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE ~総統は二度死ぬ

「ららぽーと」といえば、船橋にある大型ショッピングセンター。
昔、FM横浜で、"♪ら〜らぽぉ〜っと"というCMを毎週のように聴いたなぁ。
その、ららぽーとが横浜にやって来た。
2006年から続く、大規模SC開業ブームに乗り、超巨大な波が到来か。

アルバイトのスタッフが熟れていないのは、オープン直後故のご愛嬌。

でも、オープン直後に関わらず、劇場内はちと汚い。
山盛りし過ぎなのか?床にはポップコーンがボロボロと散らばっているし、
座席のカップホルダーにはゴミ詰まってるし。
これはお客さんのマナーだかモラルだか民度だかが低いだけか。
…などと、書いたら失礼かもしれないが、気になる。 (^_^;


で、わざわざ、鴨居まで行って観た映画は…
「秘密結社 鷹の爪 劇場版」(同時上映「古墳ギャルのコフィー」)。
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(C)THE FROGMAN SHOW劇場版製作委員会

無邪気なくだらなさと、意外と真正面に誠実なテーマ。
ぐだぐだ感想なんていらない。ただただ単純に面白かった。



by snowy_goodthings | 2007-03-21 19:30 | 鑑賞記

パフューム ある人殺しの物語 / PERFUME: THE STORY OF A MURDERER

監督がトム・ティクヴァ、人生のある20分間を3回やり直す、
不思議なドイツの映画「ラン・ローラ・ラン」"Lola rennt"の印象がいまだに強い氏の作と知り、興味。
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新聞やWEBサイトでの映画評を読み、さてどうしようか迷ったものの、結局
原作は未読の状態で挑む。


小説を読む時には、
状況描写や心理描写の言葉から、映像なり音なりを想像する。
映画であれば、
映像や音楽から、画面に映る人物の独白や感情のひだを想像する。

だから、小説で描写された言葉の数がびっしりであればある程、
映画では一画面から読み解いたり想像したりする事も多くなる。
この映画は、そんな状態。観ているだけだと、どんどん置いていかれる。

宗教・文化的な背景の違いもあるからか、非常に掴みどころがないのがツライ。
システィーナ礼拝堂の「最後の審判」みたいなクライマックスとか。


でも、観ている間に感情は様々に掻き立てられる。
2時間40分は全然長いと感じない。
じっくりと人間を見せているようで、情け容赦なく切り捨てながら
飛ばしていく展開は、この監督さんの持ち味?けっこう、意地悪い。

舞台はフランスだけれど、台詞は全編英語。
それでも違和感を感じないのは、自分が日本人だからか。


なんだかんだ、原作を読んでみたい。
映画とは違った緻密な描写世界を垣間みられそうだから。


いっこだけ、映画も小説も共通するハンデ=受け手が想像を課せられる要素がある。
"香り"…だが、それにも違和感を感じない。


by snowy_goodthings | 2007-03-16 23:00 | 鑑賞記

善き人のためのソナタ / DAS LEBEN DER ANDEREN

金曜の夜の渋谷駅界隈の往来を歩くなんて、
とてもつもなく憂鬱な事なのだけれども、それでも行ったのは
この映画が渋谷シネマライズでしか上映されていないから。
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凄まじい「向こうの人々の生活」。

ベルリンの壁崩壊の5年前、まだ東西冷戦下だった1984年の東ベルリンが舞台。
シュタージの大尉は、西側諸国でも著名な劇作家と恋人である女優が"反体制"的である
証拠を掴むべく完全監視を命じられる。
しかしながら、盗聴機を通じ"向こう側"の彼らの行動を監視する内に…
意外な展開をするお話。


暗い。はじまりの印象は、とことん暗い。
ベルリンの空も、建物も道路も、登場人物達の服も、どれもこれも憂鬱になる程灰色。
自殺統計のエピソードでは、
そういえばメランコリー(Melancholie)ってドイツ語だったよな…なんて事を思い出す。

でも、イイ年して枯れない大臣だとか、恰幅の良い売春婦のおばちゃんだとか、
思想的にストイックなイメージが先に立つ赤い国の赤裸々な姿に触れてしまったり。
ホーネッカーの小咄には思わず乾いた笑い。

2007年が"今"という視点で観ると、
5年後にはドイツは東も西も無くなり、価値観はひっくり返るのがわかっているから、
主人公の行動が必ずしも最善では無かったのではないか?…という捉え方も可能だが、
それはそれ。なんともやりきれない。

ただそれでも、
女優さんが"Sie sind gut Mensch."と言い、
邦題にもなっている"Die Sonate Vom Guten Menschen"が最後に音楽ではない形で
韻を踏むように劇作家により提示されたのを観ると、
1984年が"今"だった主人公の行動は、彼が善人としてできた全てだったんだと
腑に落ちる。


東ドイツ=ドイツ民主共和国(DDR)なんて国が存在した事、東西冷戦があった事を
記憶している人が成人以上になりつつある今だからこそ登場した
ドイツ現代史を総括するような映画。
by snowy_goodthings | 2007-02-23 22:00 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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