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ムーンライト / Moonlight

最初の30分足らずで、
グルグルと登場人物達の周りを回るアングルに三半規管がついていけず、
回転性めまいで失神しそうになりながら鑑賞。

途中で観るのを諦めたら、主人公の半生の半分も知らずに終わっちゃう。
しかし、もし主人公が悲しい結末なんて迎えてしまったら、
こんだけ辛抱しているオレが報われない。
そういう幕切れだけは勘弁してよ…と、願いながら耐えた甲斐があった締め括り。
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(C)A24 Distribution, LLC


良かった。自分も救われた。
べらぼうに勝手な感想だが、心底そう思ったんだ。

ヒトの人生は長いから、
その途中までを観て「良かった」と言いきってはいけないかもしれないけれど。
それでも、良かった。

とても普遍的な優しさを感じられる物語であるのかもしれないけれど、
でもやっぱり、人種とか、出身地とか、貧富とか、階級とか、暴力とか、嗜好とか、
ヒトとヒトとの間に敷居を建て分け隔て、時に争いを引き起こす
現代的な"壁"は厳然と見える。
美しい事物があったし、醜い事物もあったし。
脆いし、強いし。





うぅ、
頭の中で醸成される気持ち良さとは真逆に、身体の反応は気分が悪い。
_| ̄|○ 

映画鑑賞も体力勝負だ…

by snowy_goodthings | 2017-05-14 13:05 | 鑑賞記

フリー・ファイヤー / Free Fire

好き嫌いがえらい分かれそうな作風であるし物語であるのですが、オレは好きなほう。
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(C) Rook Films Freefire Ltd/The BritishFilm Institute/Channel Four TelevisionCorporation

見苦しく愚かで行き当たりばったりに無茶苦茶な登場人物達の混沌っぷりは、すごく生々しい。
欲望の醜さは、突き抜ければ潔さにも見えてくる。
往生際の悪さは、しつこくやり遂げられたら逞しさに感じられてくる。不思議だ。

冒頭の監督からの"ご挨拶"の通り、人間って1〜2発撃たれたくらいでは即死なんてしない。
しかし、死ぬ時は感傷に浸る余裕なんてなく死ぬ。その瞬間はあっけない。そのきっかけはどうしようもない。
だから、恐ろしい。

斜に構えて、現実世界のなにかのメタファーなんじゃないかと勘ぐりたくなっていく。
虚構なのに、異様な現実感。うひゃっ。



by snowy_goodthings | 2017-05-04 20:30 | 鑑賞記

T2 TRAIN SPOTTING

20世紀末に憧れめいた思いに取り憑かれた、病と憂いが戻ってきた。
原作小説と映画とが仲良く手を取り合ってさ。
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ふりだしに戻った?…違う、確実に時間は経過している。20年前とはなにかが違っている。
途中、"懐古" なる、振り返るだけの記憶と体験を持っていることについてどこか優越感めいた
心持ちに囚われかけたりもしたけれど、最後はちょっと違った。

共感するところなんて全然ないんだけれど、少し時間を置いてまた観たくなる。変なの。


by snowy_goodthings | 2017-05-04 00:05 | 鑑賞記

キングコング 髑髏島の巨神 / Kong: Skull Island

物語世界において、人間が最も弱い事、それと
人間の尊厳とか大義とかあれやこれや存在意義というか感動的なエピソードが悉く無力で無駄であった事が、面白かったです。

その一方で、歴代キングコング譚のお約束。
美しいヒロインは、華奢な体躯に似合わない強靭な耐久性を持っている。
コングに掴まれて、ぶんぶん振り回されても大丈夫。
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(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC.

とりあえず、なによりも次作「ゴジラ vs. キングコング」が楽しみです。
キングギドラとかモスラとかも登場するみたいで、いよいよ"人類無用"な怪獣映画になるんだろうか。
(^_^;

by snowy_goodthings | 2017-04-15 23:00 | 鑑賞記

ラ・ラ・ランド / LA LA LAND

ものすごく、ダサいくらいに、
映画大好き・ジャズ大好き・LA大好きって惚気っぷりが
巨大なスクリーンから零れ落ちてきていた…IMAXで観たからか。
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(C) 2016 Summit Entertainment, LLC.

Watts Towers が "LAっぽい風景" のひとつとして出てきた。
すごい行きたい場所のひとつ…という訳で、自分の目には、旅に出たくなるお話だった。


by snowy_goodthings | 2017-03-30 23:40 | 鑑賞記

彼らが本気で編むときは、

何故だろう、途中からハラハラと泣きっぱなし。

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(C)「彼らが本気で編むときは、」製作委員会

荻上直子さんの映画は、どれもこれも
"ほっこり系"とみせかけて、足腰どっしり据えて情け容赦なくヒトが生き抜く有様を物語ってくる。
この作品もそうだった。ただ、今までの作品よりも、うんと生々しく血潮を感じる。

たぶん、「ときどき間違える」登場人物たちの物語後の人生は薔薇色ばっかりではないと思う。
だからなんだ。他にどうしろというのだ。


観終わって、なまらビールが呑みたくなった。明日は切り干し大根を炊こう。うん。

by snowy_goodthings | 2017-03-19 00:00 | 鑑賞記

未来を花束にして / Suffragette

別にIWDを意識したわけじゃないんだけれど、たまには、こういう映画も。

映画作品として捉えると、出来はあんまり良くない。
20世紀初頭、テロを伴う攻撃的な活動が行なわれた
イギリスにおける婦人参政権運動の一側面を切り取った事は解るのだけれど、
中途半端に感傷的な気分だけ煽られて終わっちゃったようにみえる。
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(C)Pathe Productions Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute

こういう映画にありがち。
かの時代の雰囲気を、古びさせず現在に再現し表現した役者さん達は見事だった。

それと、ハズレではないけれど、随分と口当たり良いオブラートに包んだ邦題は
もし最後のシークエンスも象徴しようとしたんだとしたら、それは残酷だ。ちょっと。



by snowy_goodthings | 2017-03-06 11:00 | 鑑賞記

人生フルーツ

文化庁芸術祭「テレビ・ドキュメンタリー部門」大賞受賞作。
生粋の映画作品ではないのですが、
映画館のスクリーンでニコニコと微笑む英子さんと修一さんの暮らしぶりは、
素晴らしく端正な生き様の物語みたい。
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(C)東海テレビ放送

津幡修一さんは、
丹下健三に師事しアントニン・レーモンド事務所や大学教授の職を経て、
建築家から雑木林のお家で半農生活を営む "自由時間評論家" となったヒト。
妻・英子さんは、
収穫された野菜や果物を切ったり煮たり焼いたり、毎日丁寧な手料理を作るヒト。
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(C)東海テレビ放送

そんなおふたりの「年を重ねるごとに美しくなる人生」を、
最初は優しい世捨て人のスローライフのように眺めていたんだけれど、
その印象はちょっと間違いだったかも。
修一さんはずーっと、
自分がマスタープランを手がけたニュータウンの完成後の有り様を見続けていたし、
英子さんは
電車を乗り継いだ先の商店街と長年お馴染み、出来合いではない料理を作り続けていたし、
ご夫婦は台湾へ招かれるべくして出掛けていったし、
最後の佐賀県での建物設計のお仕事ぶりは活き活きとしていたし、
ぜんぜん隠遁者の暮らしではない…ずっと現役でいらっしゃった。


他人の生き様を覗いちゃって、
自分なりにその正当性の意味づけをするのが、ドキュメンタリーの妙。
自分がどんな意義を考えたかって、そんなに大層な事は思いつかないんだが、
観終わった後の心持ちは、たいへん柔らかくなっていた。


by snowy_goodthings | 2017-02-20 12:10 | 鑑賞記

ドクター・ストレンジ / Doctor Strange

too many heroes... そろそろ、お腹いっぱい。


3Dプロジェクションマッピングみたいな映像の中で、
泥臭い芝居をこなしてしまう役者さん達は見事。
でも、お話はあって無い…と、言ったら失礼かもしれないけれど、そんな印象。
悶々とした葛藤が似合わないお上品なヒト達は、あっさりと試練を乗り越えていく。
軽々と。

そりゃ、これは娯楽大作な映画なんだけれど。
この虚構世界の"肝"である不思議な東洋趣味に違和感を覚えてしまったから、もうダメだ。
相性が悪かった。ごめーん。←謝る必要はないんだけれど


そんなイケていない映画鑑賞体験でも、
良いなと思ったのは、かいがいしいマントちゃん。
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(C)Marvel

途中、何度か "Mister ではなく Doctor Stephen Strange" と名乗っていたけれど、
Mister Steve Strange といったら、↓このヒト。
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もうすぐ命日(12Feb.2015)。仏教的に数えると、今年は三回忌。





…ダメだ。
こうやって全然違う事を考えちゃう程度にしか、この虚構世界を眺められなかった。

_| ̄|○

こういう時もあるさぁ。


by snowy_goodthings | 2017-02-10 23:45 | 鑑賞記

幸せなひとりぼっち / En man som heter Ove

何故、こんな素敵な映画が単館上映なの?
今週は1日1回上映、かつ、今日で上映終了だもんで、仕方が無い。
午前中会社をサボって(半休を取って)観に行った。
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(C)Tre Vanner Produktion AB.

スウェーデンの何処か。オーヴェおじさんは59歳。
先立たれた奥さんを追って自殺しようとするのだが、
地区の住人達や野良猫のことだの、出掛けた先で遭遇する人々のことだの、
いろいろ気になって、なかなか死ねない。
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(C)Tre Vanner Produktion AB.

この偏屈で面倒臭いおじさんは、
最初から最後まで偏屈で面倒臭いまま。まったく変わらない。
自分のためじゃなくって自分が関わる人達のために「正しい事」が成されるよう、
時として無礼で乱暴なまでに振る舞う。
そんな彼を、素敵な奥さんは何故に愛したのだ?
ご近所さん達は何故に親しく付き合うのだ?
物語が進み、彼について知ると、すごい納得しちゃう。

家族、地域コミュニティ、難民・移民、ペット飼育、高齢者雇用、高齢者介護、都市開発、ホワイトカラーとブルーカラー、LGBT、バリアフリー、学校教育、孤独死、etc...
それと「巨匠とマルガリータ」。
スウェーデンという国は、これら「社会的問題」について模範的な実践ができている国だと
思っていたのに。そんな事はなかった。


2時間くらいの尺に、いろんな事物が見えてくる。
よくぞこれだけ詰め込んだもんだと思うくらい。
虚構世界なのに、現実がよく見えるような気分になる。
2時間くらしの尺しかないから、語り尽くされなかったというか、
途中で端折られちゃったシークェンスがあるような気がすごいするのだけれど、大丈夫。
察する事はできる。

なんてこった、
偏屈で面倒臭いおじさんのことを好きになって終わっちゃう。
大袈裟だけれど、人類の未来について希望をちょっとだけ見出したくなっちゃう。
頭ん中、ほわほわ。

午後から会社に行って、
上司に「この映画は良い」と薦めたのだが、今日で上映終了なんだった。勿体無い!


*


あぁ、そうだ。もういっこ。
オーヴェおじさんのSAAB愛が素晴らしい。
SAAB9-3カブリオレに乗りたかったオレは、ただただ、その事が羨ましかった。
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(C)Tre Vanner Produktion AB.

親友さんのVOLVOとの子供っぽい対決も、
その親友さんがBMWカブリオレに乗り換えた時の怒りっぷりも、
全部が可笑しかった。
他にも、Audi は "0(ゼロ点)が4つも並んだロゴ" の車であるとか…
ドイツ車は酷い言われっぷり。ありゃー
(^_^;

by snowy_goodthings | 2017-02-10 13:20 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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