カテゴリ:鑑賞記( 389 )

彼らが本気で編むときは、

何故だろう、途中からハラハラと泣きっぱなし。

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(C)「彼らが本気で編むときは、」製作委員会

荻上直子さんの映画は、どれもこれも
"ほっこり系"とみせかけて、足腰どっしり据えて情け容赦なくヒトが生き抜く有様を物語ってくる。
この作品もそうだった。ただ、今までの作品よりも、うんと生々しく血潮を感じる。

たぶん、「ときどき間違える」登場人物たちの物語後の人生は薔薇色ばっかりではないと思う。
だからなんだ。他にどうしろというのだ。


観終わって、なまらビールが呑みたくなった。明日は切り干し大根を炊こう。うん。

by snowy_goodthings | 2017-03-19 00:00 | 鑑賞記

St Patrick's Day だったので

光を紡ぐ Steven Patrick さんのおてて。
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TIALTNGO

今年の春が、あの素晴らしいおじさんにとって素晴らしい季節でありますように。
極東から動かぬ(年度末が多忙なのは良いことだけれどさ)人間が願うまでもなく、
そうなるであろう事でありますが。




please kindly note*
© 2016 Yukiko Nakagawa / Original images are stored in Flickr
Photographs of "Morrissey" are just memories taken by NON-professional
photographer audience, me.
Most importantly, Mr. Morrissey’s right of portrait has precedence over my copyright.
(But I know I can NEVER photograph him perfectly)
Thank you & So sorry.

by snowy_goodthings | 2017-03-18 02:00 | 鑑賞記

"We all got problems and that's good too"

Peter Murphy 叔父(親戚ではない、そう呼んでいるだけ)の1998年楽曲 'Surrendered'

  Everybody's born surrendered
  Everybody from the same place
  He picked you out of the mud
  Everybody's born surrendered
  ...

一昨日、仕事中にふっと聴き直したら聴き流せなくなった。
愚かにも、以来ずっと繰り返し聴いている。ぬかるみに嵌ってしまった。


very tranquil fan-made music video
There is No Intention to Infringe Copyright.

1998年の遠い異国における憂いは2017年の今日、目の前近くまで迫っている。

このヒトの「善き事」に惚れ込んで、やや微熱ぎみな勢いで共感を示そうとする姿勢について、
あんまり強い意志や固い信念を感じない。
フワフワとした、理想と現実と折り合いを付けるバランス感覚がちょっと鈍い無邪気さだけがある。
そう言ったら、ご本人に怒られるかな?
でも、それって悪いことじゃないと思う。
このヒトは、護るべき原理や柵(しがらみ)の足枷から離れた、
自由でしなやかな強さを持っている。私には、彼はそういう人間であると見える。










そんな Peter 叔父は、今年7月なんと還暦を迎える。
メヒコに行けない腹癒せでシスコに行こうか、すごい迷っている。←Morrisseyなら即決するのに…

by snowy_goodthings | 2017-03-16 13:24 | 鑑賞記

The Damned

横浜ベイホール、
Morrissey 横浜公演キャンセル以来の再訪機会がこんな早くに訪れるとは。
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いま会えるパンクバンド The Damned。

モリッシー先生2016年ツアーのプレショービデオで流れていたという記憶が鮮度良好のダムド。
デビュー40周年だって。追加公演を横浜ベイホールでやるって。
ただの偶然の符合なんだけれど、因縁めいた心持ちで享受したくなったから、行った。
機会を得たなら、行くべし。


「ダイブ、モッシュは禁止」という開演前アナウンスが流れていたけれど、
その禁止令は客に対しても演者に対しても通じないと思う。
ダイブとモッシュが怖い自分は、ステージ真正面に向かってフロアのいちばん後ろにいたが、
あまり距離を感じない。彼我が近い、そして天地も近い。つまり狭い。
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ステージとフロアとの物理的な近さは、そのまま心理的な近さと相関するみたい。

フロア前方では、何度もヒトの上にヒトが転がっていた。
ステージ上では、キャプテンが 'Neat Neat Neat' の曲中に引っ張り上げた紙袋頭君と遊んだり、
舞台前で仁王立ちするセキュリティ氏達を背後から弄ったり(←あー…)、
ギターを弾きながら缶ビールをがばがば呑んだり、誰かドラム叩いてとか無茶振りしていた。
しっちゃかめっちゃか。
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アンコールでは、キャプテンと"マユミさん"から酒が振る舞われていた。
無茶苦茶な。
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そんなバカな。
でも、それで良いのか。それが良いのか。


したっけ、
騒々しく暴れて突っ走って、それだけで充分って軽やかに終わるかと思ったんだけれど、
ヴァニアンの歌に聴き惚れる瞬間とかあったのです。
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そんな感慨も、"お値段以上。ニトリ"って、
噂の一発芸なご挨拶でひっくり返されて終わっちゃった。あーはっはははっ!
やられた。
なんて野郎なおじさん達。

良かった。愉しかった。凄かった。
そんな陳腐な感想しか出ないが、あの嵐は言葉では表現し難い。
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1.Melody Lee
2.Generals
3.Disco Man
4.I Just Can’t Be Happy Today
5.Alone Again Or
6~7.Love Song ~ Second Time Around
8.Street Of Dreams
9.Eloise
10.Stranger On The Town
11.Ignite
12.Plan 9 Channel 7
13.Wait For The Blackout
14.History Of The World
15.New Rose
16.Neat Neat Neat
Enc 1. Life Goes On
Enc 2. Noise Noise Noise
Enc 3. Smash It Up
Enc 4. Antipope


*

開場時間前、
みなとみらい線 元町中華街駅の改札を出て歩き始めたら背後から聞き覚えがある声がして
振り向いたら、知り合いさんだった。モリッシー東京公演の際にお会いして以来。
すごーい、偶然。またしても。
終演後も会場を去る人波の中で再び会えて、
横浜中華街の同發本館までご案内してから「じゃあまたの機会に」と別れたのだけれど、
どうやらラストオーダー後だったっぽい。

お役に立たず、ごめんなさい。
あの後、無事にご飯できたんでしょうか…という顛末も含めて、また次にお会いした時にでも。
(^_^;


by snowy_goodthings | 2017-03-04 20:00 | 鑑賞記

人生フルーツ

文化庁芸術祭「テレビ・ドキュメンタリー部門」大賞受賞作。
生粋の映画作品ではないのですが、
映画館のスクリーンでニコニコと微笑む英子さんと修一さんの暮らしぶりは、
素晴らしく端正な生き様の物語みたい。
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(C)東海テレビ放送

津幡修一さんは、
丹下健三に師事しアントニン・レーモンド事務所や大学教授の職を経て、
建築家から雑木林のお家で半農生活を営む "自由時間評論家" となったヒト。
妻・英子さんは、
収穫された野菜や果物を切ったり煮たり焼いたり、毎日丁寧な手料理を作るヒト。
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(C)東海テレビ放送

そんなおふたりの「年を重ねるごとに美しくなる人生」を、
最初は優しい世捨て人のスローライフのように眺めていたんだけれど、
その印象はちょっと間違いだったかも。
修一さんはずーっと、
自分がマスタープランを手がけたニュータウンの完成後の有り様を見続けていたし、
英子さんは
電車を乗り継いだ先の商店街と長年お馴染み、出来合いではない料理を作り続けていたし、
ご夫婦は台湾へ招かれるべくして出掛けていったし、
最後の佐賀県での建物設計のお仕事ぶりは活き活きとしていたし、
ぜんぜん隠遁者の暮らしではない…ずっと現役でいらっしゃった。


他人の生き様を覗いちゃって、
自分なりにその正当性の意味づけをするのが、ドキュメンタリーの妙。
自分がどんな意義を考えたかって、そんなに大層な事は思いつかないんだが、
観終わった後の心持ちは、たいへん柔らかくなっていた。


by snowy_goodthings | 2017-02-20 12:10 | 鑑賞記

ドクター・ストレンジ / Doctor Strange

too many heroes... そろそろ、お腹いっぱい。


3Dプロジェクションマッピングみたいな映像の中で、
泥臭い芝居をこなしてしまう役者さん達は見事。
でも、お話はあって無い…と、言ったら失礼かもしれないけれど、そんな印象。
悶々とした葛藤が似合わないお上品なヒト達は、あっさりと試練を乗り越えていく。
軽々と。

そりゃ、これは娯楽大作な映画なんだけれど。
この虚構世界の"肝"である不思議な東洋趣味に違和感を覚えてしまったから、もうダメだ。
相性が悪かった。ごめーん。←謝る必要はないんだけれど


そんなイケていない映画鑑賞体験でも、
良いなと思ったのは、かいがいしいマントちゃん。
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(C)Marvel

途中、何度か "Mister ではなく Doctor Stephen Strange" と名乗っていたけれど、
Mister Steve Strange といったら、↓このヒト。
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もうすぐ命日(12Feb.2015)。仏教的に数えると、今年は三回忌。





…ダメだ。
こうやって全然違う事を考えちゃう程度にしか、この虚構世界を眺められなかった。

_| ̄|○

こういう時もあるさぁ。


by snowy_goodthings | 2017-02-10 23:45 | 鑑賞記

幸せなひとりぼっち / En man som heter Ove

何故、こんな素敵な映画が単館上映なの?
今週は1日1回上映、かつ、今日で上映終了だもんで、仕方が無い。
午前中会社をサボって(半休を取って)観に行った。
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(C)Tre Vanner Produktion AB.

スウェーデンの何処か。オーヴェおじさんは59歳。
先立たれた奥さんを追って自殺しようとするのだが、
地区の住人達や野良猫のことだの、出掛けた先で遭遇する人々のことだの、
いろいろ気になって、なかなか死ねない。
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(C)Tre Vanner Produktion AB.

この偏屈で面倒臭いおじさんは、
最初から最後まで偏屈で面倒臭いまま。まったく変わらない。
自分のためじゃなくって自分が関わる人達のために「正しい事」が成されるよう、
時として無礼で乱暴なまでに振る舞う。
そんな彼を、素敵な奥さんは何故に愛したのだ?
ご近所さん達は何故に親しく付き合うのだ?
物語が進み、彼について知ると、すごい納得しちゃう。

家族、地域コミュニティ、難民・移民、ペット飼育、高齢者雇用、高齢者介護、都市開発、ホワイトカラーとブルーカラー、LGBT、バリアフリー、学校教育、孤独死、etc...
それと「巨匠とマルガリータ」。
スウェーデンという国は、これら「社会的問題」について模範的な実践ができている国だと
思っていたのに。そんな事はなかった。


2時間くらいの尺に、いろんな事物が見えてくる。
よくぞこれだけ詰め込んだもんだと思うくらい。
虚構世界なのに、現実がよく見えるような気分になる。
2時間くらしの尺しかないから、語り尽くされなかったというか、
途中で端折られちゃったシークェンスがあるような気がすごいするのだけれど、大丈夫。
察する事はできる。

なんてこった、
偏屈で面倒臭いおじさんのことを好きになって終わっちゃう。
大袈裟だけれど、人類の未来について希望をちょっとだけ見出したくなっちゃう。
頭ん中、ほわほわ。

午後から会社に行って、
上司に「この映画は良い」と薦めたのだが、今日で上映終了なんだった。勿体無い!


*


あぁ、そうだ。もういっこ。
オーヴェおじさんのSAAB愛が素晴らしい。
SAAB9-3カブリオレに乗りたかったオレは、ただただ、その事が羨ましかった。
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(C)Tre Vanner Produktion AB.

親友さんのVOLVOとの子供っぽい対決も、
その親友さんがBMWカブリオレに乗り換えた時の怒りっぷりも、
全部が可笑しかった。
他にも、Audi は "0(ゼロ点)が4つも並んだロゴ" の車であるとか…
ドイツ車は酷い言われっぷり。ありゃー
(^_^;

by snowy_goodthings | 2017-02-10 13:20 | 鑑賞記

Spring 2017

Morrissey先生が動き出す。旅が始まる。
(^▽^)


日本は、2016年度の終わり~2017年度の始まり。
一昨年はプロジェクトの隙間にグラスゴーへ行けたけれど、今年はいくつも納期が連なっている。
ふらっと行けないほど予定が確定しちゃっているけれど、良いんです。

おじさんが世界の何処かで歌っているという事実が
すさまじく嬉しい。





でも、メヒコは行きたかった…
行ったら、州庁舎の天井画を観たかった。←縁があれば、いつか行ける


*

2/9追記:


Viva 、昨秋に香港公演で "Méxicooooo!" と叫んでいたお姉さん達。
そして、
あんなヒトや、こんなヒトや…メキシコに棲むヒト、メキシコを出て暮らすヒト、皆さま。
(^▽^)

告知にいちいちワクワクしている自分は、すげえ御目出度い。自分は行けないってのに。
狂気の沙汰。違う、これは驚喜の沙汰であります。
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やったーっ♪



please kindly note*
© 2016 Yukiko Nakagawa / Original images are stored in Flickr
Photographs of "Morrissey" are just memories taken by NON-professional
photographer audience, me.
Most importantly, Mr. Morrissey’s right of portrait has precedence over my copyright.
(But I know I can NEVER photograph him perfectly)
Thank you & So sorry.

by snowy_goodthings | 2017-02-07 13:00 | 鑑賞記

鋤田 正義 写真展:SUKITA / M Blows up David Bowie & Iggy Pop、ゴジラ初上陸の地

今年の人間ドックは1日がかりの受診になっちゃって、
午後のMRI検査まで隙間時間があるから、品川のキヤノンギャラリーSへ。
海からの風なのか、ビル嵐なのか、冷たくて強い風がビュービュー吹きすさぶ中、行った。
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鋤田 正義 写真展:SUKITA / M Blows up David Bowie & Iggy Pop
2017年1月19日〜2017年3月6日
於:キヤノンギャラリーS

たいへん有名な、
1977年の来日時に撮影されたポートレイトとか、その後のライブ写真やポートレイトとか。
ずいぶん前の作品だろうけれど、「古い」と感じない艶っぽさ。
イギーじいじは、ごく最近、2016年のツアーで撮られたものもあって、
懐古的な郷愁ばっかりではない印象。
  Flow Festival 2016 のポスターになっていたポートレイトは、
  鋤田氏撮影だったんだーっ、きゃーっ

フィルムカメラで撮影された写真を、
CANONの大判プリンター imagePROGRAF でプリントしたものだそう。
被写体を生々しく剥き出しにするというより、
芸術的なギミックが施されたハレの姿をみせてもらっている気分になる。
畏敬の念を持って、憧れてみつめるような、絶妙な距離感。
素晴らしいアーティストは、近いんだけれど、遠い。そして、離れない。

たまらーん。

受付で頂く事ができる図録には、小さめながら作品が全部網羅されている。
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貰っちゃって、良いんですか?
自分、キヤノン使いでいて良かったです。いや、自分は中途半端な写真好きなだけなんだけれど。
(^o^)


*


キヤノンSタワーは品川駅前のオフィスビル街の端っこ近く。
此処は、
JR東日本と京浜急行のターミナル駅と最先端オフィスビル郡と日本最大の食肉市場とが
並列する奇妙な界隈。

ちょい足を伸ばして、北品川の古い町並みをぷらぷら歩いて、「ゴジラ初上陸の地」へ。
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1954年公開、「ゴジラ」第1作で、ゴジラは東京湾から品川に上陸したのだそう。
此処から?

なお、観音崎たたら浜には「ゴジラの足跡」があるけれど、
あれは同じく「ゴジラ」第1作でゴジラの存在が最初に確認されたのが
観音崎沖だったからであるらしい。そうだったのかっ。


もうちょっと歩けば、"海水湯" って名前の銭湯があったり、
「David Bowie is」開催中の寺田倉庫G1ビルがある天王洲まで行ける筈。
古い建物と新しい建物、小さな家屋と大きなビルや倉庫、様々な建造物がごっちゃ混ぜで
不思議な界隈。

by snowy_goodthings | 2017-02-02 12:50 | 鑑賞記

PJ Harvey

自分とほぼ同世代なんだろうけれど、この女性については "姐さん" と呼びたくなっちゃう。
初めて生身の姿を見た。やっぱり、姐さんだ。
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華奢な体躯から奏でられる「歌」という音。
声というよりも、音という表現のほうが似合うように自分は感じた。声も楽器みたいだったから。
ドラムセットは分解されて太鼓みたいな音がして、ギターは昔のシンセサイザーみたいな音がして、
キーボードはラッパみたいな音がして、サクソフォーンは野太く吠えるような音がして…
それらの隙間を埋めて、音と音とを貼り合せるように、歌が聴こえてくる。もちろん、
歌は詞を伴っているんだけれど、
言葉をくどくど追いかけていかなくても、勝手に耳に入ってくる断片だけでしみしみと伝わってくる。

お喋りは最後のほうでの "I'd like to introduce the band... Thank you." と
アンコールで登場した時の "Arigato." だけ。ひたすら、音楽が奏でられていった。

自分には捉えどころが難しいものもあったけれど、
とにかく、これが今のこのヒトが奏でたい音楽。今夜ここで聴いたものは、とことん音楽であった。
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1 Chain Of Keys
2 The Ministry Of Defense
3 The Community Of Hope
4 The Orange Monkey
5 A Line In The Sand
6 Let England Shake
7 The Words That Maketh Murder
8 The Glorious Land
9 Written On The Forehead
10 To Talk To You
11 Dollar, Dollar
12 The Devil
13 The Wheel
14 The Ministry Of Social Affairs
15 50ft Queenie
16 Down By The Water
17 To Bring You My Love
18 River Anacosta
Enc.1 Near The Memorials To Vietnam And Lincoln
Enc.2 The River


*


9〜10月のモリッシー来日公演の際にお会いしたお知り合いさんの何人かに、また此処で遭遇。
慌ただしい挨拶で終わっちゃって、失礼しました。
(^_^; また何処かでばったり会うかな。


by snowy_goodthings | 2017-01-31 20:43 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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