皆さま、ごきげんよう / Chant d'hiver

オタール・イオセリアーニ監督作品を観るのは、これが初めて。

余計な理解・共感のおべっか口挿みなんて要らない。とにかく大人しく観ろ!って、
説教されながらお爺ちゃんの小噺を聞かされているような気分になっちゃう。

スクリーンに映し出された光景に対する良い間合に気付くまで、
最初の30分間は困惑や睡魔との闘いだった。
(^_^;
しかし自分の立ち位置を何処に置くか気付いたら、
途中からは「ふふふっ」と、まんざら悪くない心持で眺めていられるようになった。
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(C) Pastorale Productions- Studio 99

フランス革命の時代、
貴族のギロチン処刑に群がる女性達。
自分の目には南オセチア紛争のように見えた現代に近い時代、
民家を襲い金品を略奪し女性を陵辱する戦車部隊。
そして、限りなく"現在"である現代、時間軸は曖昧に繋がって
近隣住民を覗き見る警察署長とヴァイオリン娘と武器商人と頭蓋骨収集家と
若者の窃盗団と没落貴族と家を建てる男とホームレスと
マダムと異次元の住人と怒りっぽい彼女と…その他、いろいろな人達を対峙させる。

アクの強いというか、アクしかないような人物が大勢登場するというのに、
雄弁に何も物語られないという、不条理。

しかしながら、その理不尽な鑑賞時間の経過が素晴らしく心地良くなる。
皆さま、当たり前に生きている。
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(C) Pastorale Productions- Studio 99

観終わった後の印象は、悪くない。
どんなお話であったかは思い出せないのだが、いくつかの場面は頭の中で容易に再生される。

うぅーん、やられた。

by snowy_goodthings | 2017-01-26 21:05 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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