島のほう

市営フェリーに乗って15分くらい、スオメンリンナ島へ。
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遥か向こうに見える煙突は、Flow Festival 会場ではないだろうか。
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今夜は彼処へは行きません。旅の目的は、昨夜で終わりましたから。


着きました、18世紀半ばに築かれた海防要塞。
この島に要塞が築かれた頃、此処はフィンランドではなくてスウェーデンであった。
最初の名前は、Sveaborg=スウェーデン語でスウェーデンの要塞。または、フィンランド語でViapori。
ややこしい…この街に来た時、
駅名や地名の表示やアナウンスがフィンランド語/スウェーデン語の併用で(英語はあったりなかったり)、
それぞれ綴りも音も違うのには戸惑った。フィンランド語はウラル語族、スウェーデン語はインド・ヨーロッパ語族。
どちらも解らん。

19世紀のロシア支配下の時代を経て、国家として独立宣言したのは1917年。
  おぉ、来年は独立100周年!
その後、フィンランド語でフィンランドの城塞= Suomenlinna に名前を変え、
第二次世界大戦後には軍事施設としての役割を終える。
現在は、居住地、ピクニックの名所、人気の結婚式場、醸造所を備えたレストラン、潜水艦の博物館、
裏千家の茶室…等々があるユネスコ世界遺産であるらしい。

…と、此処までは予習してきた。それ以上は無計画。
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観光案内所で貰った日本語の地図を片手に、好き勝手ぷらぷらと歩き始めたのだけれど、
これはかなり歩き甲斐がありそう。
整備された順路や遊歩道があるわけではないから、いくらでも迷い込んでいけてしまう。

"要塞周辺を観光する場合、自己責任において慎重に行動してください"と注意喚起あり。
「自己責任」という行動規範は、北欧に来てから何度か接した。
観光地化すると、柵だの立ち入り禁止の看板だの設けて来訪者を囲い込み、安全を保障することを
良しとする日本とは異なる規範があるっぽい。それで良いじゃないですか。
  人口密度が高い日本では、話題のスポットは飽きられるまで混雑すること、
  しばしば…うむむー
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やぁ、島猫ちゃん。
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ニャンコはオレに見向きもせず、ずんずん歩いていってしまった。そちらは海だよ。
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反対に、海のほうから上がって来た、別の島猫ちゃん。くわえている獲物は何ですか。
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この建物、奥の棟に比べて手前の棟は窓が少ないのは何故だろう。
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これは洗濯干し場だろうか。
その向こうに、古い砲台の跡があった。ぜんぜん特別な史跡感なく、ぽいっと。
こんな調子で彼方此方にいろんな遺構があるんだろうか…
もし見たい物があるなら、よくよく目指して来ないと辿りつけない物もありそう。隈なく歩けばいつかは着くかもしれないが。
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これは日本の城郭で言うところの狭間だろうか。いや、わからないけれど。
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いろんな様式の建物があるのだが、どれがどの時代の建物かは識別できず。
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此処は最初、ロシア正教会であったらしい。
現在は福音ルーテル教会。マルティン・ルターの?←オレの宗教認知はこの程度
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やっと現役で稼動するものとしては世界最古級のドライドック近くまで来たが、
まだ群島の半分も巡っていない。
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お天気が良い日を選んで、朝から1日かけて過ごすくらいのつもりで来るのが良さそう。
見所があり過ぎて、歩いても歩いても先に進めない。
K-Marketはあるし、カフェもビール醸造所もあるし、篭城するには容易い。1日グダグダと過ごしたい。
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Tallink & Silija Line の船だ。すげー、でかい。
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「まだまだ歩くべしー」
道中、ベルゲンからオスロへ移動した日を除いて、歩きっぱなし・立ちっぱなしだぜ。
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こっちは、角が丸い壁。
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そっちは、全部が角張った壁。
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防壁のない、自然な海岸線に出た。岩礁だから、天然の防壁かな。
此処はヘルシンキの鴨川だろうか…カップルが多め。ずーっと向こうは、ヘルシンキ市街地。
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「大砲、ちゅどーん」
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その向こうには、土塁が累々としている。やっと、島の南側の端まで見えてきた。
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道が無い…まるでムーアのようだ。
今朝までの雨のせいなのか、実際に湿地であるのか、彼方此方がぬかるんでいる理由はわからないけれど、
足元を探りながら進むのが愉しい。そう、面白い。

帰ったら、トレッキング用のちゃんとしたウォータープルーフのパンツを買おう。
  今回の旅で、いちばんの教訓はこの事である。とほほ…
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雀にエサをねだられた。ヒト慣れしている。
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とうとう南端まで来た。此処は星型要塞の一角。
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防衛の最前線には、絵に描いたような大砲があった。
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「フィンランド湾って、広いー」そうであった、
此処は「海峡」ではなくて「湾」なのだ。いちばん奥にサンクトペテルブルク、湾の北がヘルシンキ、南がタリン。
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夏の終わりみたいな景色だ。
ノルウェー、特に西フィヨルドは秋の始まりの気配だったけれど、フィンランドはまだ夏だ。そんな印象。
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要塞の古の正門である "King's Gate" まで着いたので、北のほうへ戻った。
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ただ、違う道を辿って島の周囲をぐるっと歩くつもりだったのに、ルート選択を誤って防壁の上をUターン。
途中から同じ道を歩いていた。あれれ?

要塞の最初の"開拓者"、エーレンスヴァルドの墓碑。たいへん立派。
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博物館は閉館時間が迫っていたので、入らず。
やっぱり、朝から1日がかりでメッシュ法のように歩いて愉しそう。
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波止場に戻った。
まだまだ歩き尽くしていないのだろうが、足が棒。戻ろう。
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街に戻ってきた。
ヘルシンキ大聖堂を元老院広場の端から眺めて、本日は終了。
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アキ・カウリスマキ監督「Total Balalaika Show」の舞台が此処。
レニングラード・カウボーイズと旧ソ連赤軍合唱団のアレクサンドロフ・アンサンブルとが
肩を組んで陽気に歌った場所。
"フィンランドは目覚める" Finlandia をロシア(軍)の楽団が演奏するという、
「その時歴史が動いた」みたいな出来事が、此処であった。


by snowy_goodthings | 2016-08-14 19:00 | 旅行記


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