Sala Palatului を
英語で書くと The Palace Hall 、日本語で書けば 宮殿ホール。
名前が醸す高貴な雰囲気に反して、
建物外観の印象は共産主義国家時代の遺跡みたい。
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…と思ったら、その通りだった。
共産主義国家だった1960年に旧王宮(現:国立美術館)の裏に
建てられたんだそう。
王宮のかつての主である国王一家は、チャウシェスク政権が倒れた後に帰国し
ここから少し離れた閑静な地区にお住まいだとかなんとか。


*


開場は19時。その30分くらい前に着いたら、
今日は水曜日だし、座席指定だし。ドア前に集まる人は少なめ。
ルーマニアのヒトは、おっとりしている。

10代真ん中くらいの女の子がお母さんに送られてきて、
"コンサートが終わったら、電話しなさいね"みたいな会話して別れていたり、
自分より若そうな男の子や女の子が
"こっちはもう会場前にいるよ"なんて待ち合わせ相手と携帯電話で話していたり、
いろいろ。
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…と、
ホール扉の前で今夜の同志であるヒト達をぼんやり眺めていたら、
"Bună seara"と可愛らしいお姉さんに声をかけられてびびった。
(^_^; わー、普通にルーマニア語をペラペラっと話されてしまうと、
ぜんぜん語彙が足りなくて追いつけない。

ごめんなさーい、私は旅行者なんです。

お姉さんの正体は、
ここの近くにあるヴィーガン・ロウヴィーガンレストランのスタッフさん。
Bistro Raw Vegan
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ようするにセールス活動。今夜はモリッシーのコンサートですものね。
頂いたリーフレットはルーマニア語しか書かれていないけれど、
"Facebookに英語メニューを載せているので、見て"とのこと。
綺麗なお料理がいろいろ。

ブカレスト中心市街地にある名の知れたレストランやカフェでは、
普通にベジタリアンメニューがあった。街の中あちこち、
ベジタリアンとかヴィーガンとかの専門店もいくつかある様子
トルコ菓子やフランス菓子の店があったし、イタ飯もレバノン料理もあったし、
地域・宗教・志向による「食」の多様性は、東京よりも錬度が高そう。

そういや、旧市街地には、怪しげな寿司バーがあったな…


*


上空には鳩の群れ。
そういえば今朝、ホテルの前で車に轢かれたハトを見かけた。あぁ…
会場近くの広場では低空飛行するハトとぶつかりそうになった。鳩が沢山。
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空一面、鳩。
ヒッチコックの映画みたい。
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まさか今夜の主役から餌を貰ったというご恩を忘れられずに、
集まってきたんじゃないよね?
(^_^;


*


そろそろ開場時間。
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会場のスタッフさん達は、にこやかで物腰が柔らかい方々が多い。ここまで、
入国審査でもホテルでもレストランでも遺跡でも教会でも地下鉄の駅でも
国民の館でも博物館でも、良く言えば「気取らない」、
悪く言えば「大雑把な」接遇を受けたという印象が強かったので、
此処はずいぶんと丁寧に感じる。

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コンサートのお楽しみ、お土産マーチャンダイズ。
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つい買ってしまった。3枚目の黄色シャツ意匠。
もちろん着ます。
初春冬(南半球で)に買った2枚は実際に着ていますってば。
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いまや常識、
モリッシーのコンサートが開催される会場で饗せられる食事は"Meat Free"。
  だからロコモコ丼の屋台が軒を連ねるという日本のフェス(←偏見)に
  先生がヘッドライナーとして出演することはないと思われる

今夜の会場もベジタリアン仕様だそうですが、カウンターには
ノンアルコールとスナックしか置かれていない。日本の古い映画館みたいな品揃え。
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Sala Palatului の謎。
1階席、Sector Aブロックは「Row2 (2列目)」が最前列である。
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国際会議などが行われる大き過ぎるくらいなホールだけれど、
本日のシートプランはぎゅっとコンサート仕様。2500席だか3000席くらいかな。
横に広がった構造なので、ステージと客席とが、あんまり遠くない。
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ステージと自分の座席とが、すごく近い。
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開演を待ちながら、
柵の前で隣り合ったお兄さん・お姉さん達とお喋り。

「日本から来た」と言ったら、やっぱり「遠くから来たのね」と言われちゃう。
でも、ブカレスト公演を待ちきれずに
ロンドンに行ったり、ナポリに行ったりしたというのも、
とても逞しい行動力だと思います。はい。


そして、この地でモリッシーの到来を待ち焦がれていた
ルーマニアの方々が沢山いらっしゃる。
スクリーンがマイクスタンドよりも後ろにあるので、
ステージ上をツアー・クルーがお仕事するのがよく見える。ちょっとした
楽器のチェックをする仕草だけでも、何処かから「わぁー」と声があがる。

始まる前から、じりじり。



by snowy_goodthings | 2015-10-14 19:00 | 鑑賞記


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by Yukiko I. N.

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