三谷版「桜の園」

“これがチェーホフ?これぞチェーホフ!”
…と、言われても、チェーホフの芝居を観るのはこれが初めてなのだ。
有りの侭、素直に受け取ってしまいます。(^_^;
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「桜の園」は、アントン・チェーホフ最後の戯曲。
スタニスラフスキー演出による初演を観て「これは悲劇ではなーい」と言ったって
逸話を聞いたことがあるけれど、こちらは喜劇に仕立てたそうであーる。

20世紀初頭のロシア。
先祖代々の領地は競売にかけられる没落貴族の悲劇が、喜劇的に展開する。
ずーっと、
子ども部屋の中というシットコムな展開にケラケラっと笑っちゃうのだけれど、
ロシア革命前って時代背景が頭の隅にあるので、だんだん笑い飛ばさないと
やってられない気分にもなってくる。なんとも、滑稽な悲壮感も帯びてくる。


観ていて、
財産や権勢を失いつつあるが由緒ある階級・田舎だが美しい故郷・時代遅れだが優美な価値観
etc.の"滅び"といえば、ルキノ・ヴィスコンティ監督の「山猫」もそうだなぁ…と、
ふっと頭を過ったのだけれど、印象が全然違う。
イタリアの洗練とロシアの野趣か。
登場人物達の無邪気な右往左往っぷりが、気の毒なんだけれど可笑しい。

なるほど、喜劇なのか。
by snowy_goodthings | 2012-06-16 21:25 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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