シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム / Sherlock Holmes: A Game of Shadows

ぶっ飛んでいるようで、
真っ当真面目なパスティーシュぶりが愉しくって愉しくってたまらない、
ガイ・リッチーのというか、ロバート・ダウニー Jr.とジュード・ロウとの
世界一有名な探偵とその盟友のお話。
英国紳士って真面目なんだか変人なんだか。


1891年って言ったら、「最後の事件」の年ではないですか。
モリアーティ教授が姿を見せるんだったら、「最後の事件」じゃないですか。
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"戦争は文明を破壊する愚行"とも言うし、"勝利のために犠牲は必要"とも言う、
正義と不謹慎との間を行ったり来たりするする複雑怪奇な人物描写は間違いなく
小説で読んだシャーロック・ホームズその人。奇行度がやや高め。

一方、"犯罪界のナポレオン"モリアーティ教授は何故ホームズをいたぶるためにワトソン君を
狙ったんだ?"英国政府そのもの"のマイクロフト兄ちゃんを狙ったほうが、野望のためにも
一石二鳥だろうに。まるで世界征服が目的なのに幼稚園バスばっかり襲う
「仮面ライダー」のショッカー。
そりゃ、そうしないとお話が始まらないけれどね。紳士度がやや高め。

…と、大爆発や大炎上の規模・回数の増加と事件規模の拡大との相関はちょっと弱い。
20世紀始めの大戦を予感させる派手なドンパチを交えつつも、
やっぱり相変わらずダラダラ起承転結。いや、それで良いんです。それが良いんです。
はい。

物語は期待通りかな。オチも裏切りがない。


そんでもって、映画としての仕掛けの面白さが強烈でした。

前作で気に入らなかった、出ずっぱりなアイリーンの処理は天晴。
でもやっぱり映画にはヒロインが必要らしく、いかにも監督好みっぽい
ロマのお姉さんが出てきちゃう。このヒトが華奢なのになまら強いなと思ったら、
スウェーデン版「ミレニアム」のリズベットだ。なら、しょうがないか。

馬に乗って敵を追跡なんて西部劇っぽい展開だなーっと思ったら
「真昼の死闘」の音楽が流れるもんだから、えらい可笑しい。
こういうのタランティーノ作品っぽいけど、如何にも映画らしくって憎めない。


最終的な興業成績しだいで、次回作があるかないか決定するらしいけれど、
下敷きとなる聖典のモチーフはけっこう使い尽くしてしまった印象もあり。

ロバさんのホームズが観られるとしたら嬉しいが、いやはや、さてはて。
by snowy_goodthings | 2012-03-24 02:30 | 鑑賞記


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by Yukiko I. N.

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