「深呼吸する惑星」第三舞台

始まりがあるなら、終わりがあるもの。

初めてナマで観る第三舞台が、「封印解除&解散公演」だって巡り合わせでした。

加熱し過ぎて暴動になるんじゃないかと妄想したチケット争奪戦の結果、
東京と大阪で座席確保できたのはflickr仲間さんのおかげです。
ありがとう。(^_^)
その直後に横浜での追加公演が決まって面食らったが、地元で観られるなんて
なにかの縁だろってチケット購入。(^_^)
そんでもって、大千秋楽を近所でクローズドサーキットするというので、
ついチケット購入。(^_^)

"感動のフィナーレ"見たさに追いかけまくる事になった。
正直、講演会とかテレビの映像とかでしか知らない劇団なんで、付いていけるか心配だった。
でもさ、こういうのって勢いだから。

理想や信条だの御託並べて自己規制する暮らし方なんてつまらない。欲求というか欲望には
正直に生きたほうが得なんだと悟った延べ4回の観劇は結構、幸せだったのです。


■2011年11月29日 東京/紀伊国屋ホール
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小劇団ブームこと小劇場運動第3世代には"聖地"なハコ。
座席が後方だったので、舞台と客席との両方を俯瞰する感じになって初体験には良い位置。
舞台上でお芝居する役者さん達とか、いかにも演劇人ぽい強面の方々の後頭部とか、
左右お隣で劇団の歴史と自分史を重ね合わせてよく笑いよく泣く常連さんと思しき女性達とか、
劇場内あちこちで起きる機微が五感に触れてくる。

初見の身としては正直、"懐かしさ"を誘う内輪ネタなシークエンスの数々に戸惑うんだけれど、
お客さん達の反応が面白いんで愉しい。観客も作品の一部であるっていう、観劇の深みに見事に
ハマる。とんでもない劇団が在ったのね。


■2011年12月23日 大阪/森ノ宮ピロティホール
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構造は古めかしいが、ロビーの隅々に目を配るタキシード姿の支配人さんの佇まいが素敵な劇場。
小学生入って間もない位のお嬢さん連れのパパさんママさんが結構いて、
「おいおい、お子様には毒が効きすぎやしないか」と勝手気ままに心配してしまうが、
女の子はオマセだから大丈夫だったりして。

地域や世代を超え一緒に感じる普遍的な理想もあれば、東日本と西日本とで捉え方が
異なる現実もあったり。
いや、最初にこのお芝居を観てから約1ヶ月経過したという自分の中での咀嚼消化の結果、
同じ動き・台詞でも見え方・聞こえ方が違うのかもしれない。
お芝居は変わり続けるイキモノで、同じままではいてくれないナマモノだ。


■2011年12月31日 横浜/KAAT神奈川芸術劇場
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横浜公演なので、散りばめられたアドリブはご当地ネタが多め。あぁ、萬珍樓。
クライマックスのちょっと手前、面白可笑しく虚構世界の全貌が見えてきたところで勝村政信氏が
文字通り"飛び入り"してきて、客席は歓声というより、悲鳴と慟哭のミキシング。
約5分間の長すぎるエチュードで物語が大崩壊したのは「激動の2011年」の大晦日だからか。

横浜中華街で仕入れたと思しき格好の鴻上氏によるカーテンコールは同窓会のようなお祭り騒ぎ。
そっか、楽日ってこういうお楽しみがあるのですね。BGMがマイア・ヒラサワの「Boom!」だから心が浮き立つ。
楽日だもんで、大入袋撒き。
お美しい筒井真理子さんから手渡された「ウコンの力」には、どんなご利益がありましょーか。
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「さすが神奈川芸術劇場」と、鴻上氏が上演前アナウンスでも終演後カーテンコールでも
何度も持ち上げていたけれど、いち観客の目にもKAATはとてもハイスペックに素敵な劇場。
海外の歌劇場のような、町家建築のような、1〜3階どの座席も舞台に近いし、どの座席からでも
舞台の隅々までくっきりよく見えそう。ヘンな例えしか思いつかないが、
紀伊国屋ホールが15インチ位のノートPCに顔をぎゅっと近付けて見る動画なら、
KAATはなんちゃら超解像技術で色彩・光度を再現したIMAX映像を見るような感じ。
観劇は東京ばっかじゃ勿体無い。もっとココには来なければ。
虚構の劇団も公演してください。


■2012年1月15日 福岡大千穐楽/ワーナーマイカルみなとみらい
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泣いても笑っても最後の最後、夜のライブビューイング。客席はほぼ満席。
映画上映とは異なる状況なのに映画館のスタッフさん達の動きは結構こなれている。もしかして
サッカーワールドカップの中継などもやった事があるのかな。
座席に座ったら、携帯電話はオフがマナーだもんで、
開演前の「何処で観ているかtweetしてください@twitter」にわらわらと慌てる。最後だもんね。
福岡の公演を全国30ヵ所で同時に観ているって妙な団結力で場内アガる、アガる。

劇場で観るのとは違う、役者の表情を捉え、舞台の構図を追いかけるカメラワークが見事。
生中継なのに、きちんと編集された録画中継みたいに綺麗につながる。すごいすごいすごい。
契約していて良かったWOWOW、2月4日の放送も観ますってば。


最初から「最後」を観ることが目的だった自分の目には、天晴れな締め括りに映ります。
でも、別れが名残惜しいってヒトのほうが多いのかな。観たヒトの数と回数だけいろいろ想いが
ありそう。

何かが終わることは、新しい何かが始まるということ。
一夜明けると、その事が楽しみでしょうがない。さぁ、次はどんなお芝居を観られるか。(^_^)
by snowy_goodthings | 2012-01-15 20:30 | 鑑賞記


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by Yukiko I. N.

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