マザー・ウォーター

「かもめ食堂」「めがね」「プール」でのキャスト・スタッフの多くを
引き継いでいるらしい、映画4作目。

水割り、豆腐、コーヒー、銭湯、神社の湧き水、疏水、川…と、"水"の流れに乗って、
出会い、繋がり合い、旅立つ人々のお話。たぶん。
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(C)パセリ商会


今度の舞台は"観光の都"のイメージとはちょっと違う趣の京都。
察するに、
御所より北のほう:紫野とか鞍馬口とか賀茂川〜鴨川デルタとか、
京都大学の周り:一乗寺とか北白川とか、
京都武徳殿の近く:白川疏水とか、
「あー、ここ知ってる」って思う場所がちらほら出てきて、京都を散歩している気分。
京都駅に着くとお目にかかる東寺や京都タワーは出てこないから「京都」に
見えないかもしれないが、「京都っぽい」不思議な引力がある街が舞台。

…なのだが、何故だ。観ていてそんなに愉しくない。

現実感・生活感は無くても、
しなやかに生き抜く逞しさが感じられたのは「かもめ食堂」「めがね」。
「プール」ではいつか訪れるだろう、死がふわっとやってくる感じがあって、
とうとう、この映画では登場人物全員に、命があるように感じられなくなっちゃった。

独り言を投げ合うような台詞が、
妙に達観して人生を振り返るような言い回しだからか。
日々の営みが、漂うように街をタテヨコに歩き回って過ごすだけだからか。
生きる糧である飲み物・食べ物が、美味しそうに見えない(例外はかき揚げ)からか。

なんか天国に集い、次なる人生の舞台を待つ人々のよう。
#「熱海の捜査官」かっ


作り手さん達に失礼な感想だけれど、
このままのモチーフで、15〜20分位の短編に仕立てる方法もあったのではないか。
ストーリーを追わず、穏やかな雰囲気を感じるだけなら105分の尺は長い。
うぬー
こちらの感受性と、緩さの波長が合わなかったといえば、それまで。
by snowy_goodthings | 2010-11-23 19:45 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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