花のあと

久しぶりに「時代劇の東映」鑑賞。
藤沢周平作品の映画で前に観たのは「たそがれ清兵衛」か。
果たし合いのお話なのに穏やかな雰囲気が全体に漂ってて良かった…っと、
あれは松竹さんだっけ。
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(C) 「花のあと」製作委員会


情感たっぷりな語り部のナレーション。
大林宣彦の「時をかける少女」みたいな、たどたどしさが叙情的な
以登と孫四郎。
上2人とは反対に自由な感情表現・行動力を謳歌。賢さと寛容さで、
美味しいところを全部かっさらっていく才助。
以登とは好対称な言動で、女だらけの場面に調和をもたらす津勢。
ちょっとした所作ひとつで、画面全面を自分の絵にしちゃう勘解由。
会話の間が絶妙な、宗庵先生と甚左衛門。
清々しく美しい庄内の自然の風景。
切々・朗々とした一青窈の主題歌。
…と、
ひとつひとつは素敵なのだが、それらが足し算された結果の印象は散漫。
全体の調和というか、各シーン・カットを貫く様式美が弱い。
イマドキの時代劇って、こういうものなのか。
自分の映画への嗜好性と合わないから、違和感を覚えるだけか。(^_^;

姫路城がどーんと出てきて「江戸城」の場面となるのには
「007は二度死ぬ」を思い出して、ちょっとした笑いどころ。
イマドキの時代劇って、こういうものなのか。
自分が姫路城に行ったことがあるから、気になるだけか。(^_^;


いえ。
ダメな映画だったかとそんな事はない。

亀治郎が、おっそろしく不動の姿勢のまま
手の内でくるっと太刀を抜いた動きが最高に素晴らしかった。
ほんの一瞬なんだけれど、静かに、すっと。日本的な所作の優美さが炸裂。



by snowy_goodthings | 2010-04-03 00:55 | 鑑賞記


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by Yukiko I. N.

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