ジャック・メスリーヌ Part2ルージュ編 / MESRINE: L'ENNEMI PUBLIC N°1

やっと、後編。
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(c)2008 LA PETITE REINE M6 FILMS REMSTAR NOVO RPI


前編が若さの勢いで気の向くまま悪行非道三昧だったとしたら、
後編は中年太りして自分の存在価値について議論三昧。
映画の雰囲気はがらっと変わるのだが、相変わらず
共犯の仲間を大事にし思いやり、女にだらしなく愛し愛される。
しかし、
仲間とも女とも長くは続かず、やがては離れていってしまう。
そんな様子がずーっと続く。

病床の父に会いに、警戒態勢の中を医者に変装して見舞うとこから、
裁判所で派手な逃走劇と演説会を経ての収監、
凸凹コンビでの脱獄と強盗、偶然の幸運を得ての逃走、
そして最後の恋人と出会う…という筋だけ反芻すると、
"犯罪者"として華々しい人生なのに。
ピノチェト将軍・赤い旅団・ドイツ赤軍などなどの存在がちらつき、
それら"革命家"との対比がされはじめると、
ひじょうに痛々しい。

体制から盗むのは"犯罪者"で、体制を壊すのは"革命家"だとしたら、
体制に真っ向からケンカを売って盗みまくったジャック・メスリーヌはどっちだ。
どっちかになりたかったんだろうか。

まぁ映画ですから、
そんなつまらん禅問答に答えを出すとか、
意味のレッテル貼りをするような事はせず、
彼の矛盾をそのまんま見せつけてくる。

前編では最後に、その時の仲間・女の後日談について字幕で触れていたが、
後編では無し。
でも、最後のヴァンさんのシーンで問答無用。

2作合わせて約4時間は長かったが、納得。
観られて良かった。



by snowy_goodthings | 2009-11-17 21:11 | 鑑賞記


日常瑣末事記録


by Yukiko I. N.

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